保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

即位の礼について(1) ~政教分離を言い募る「倒錯趣味」~

《天皇陛下が即位を内外に宣言する「即位礼正殿(せいでん)の儀」が、きのう皇居で行われた。 陛下のおことばは、憲法にのっとり、国民統合の象徴としての務めを果たすと誓うもので、昭和から平成になった際に上皇さまが述べたものとほぼ重なる内容だった。…

河野防衛相の「雨男」発言について

《「ここで速報です」 2019年10月28日夜の「報道ステーション」(テレビ朝日系)で、メインキャスターを務めるフリーアナウンサーの徳永有美さんがこう伝えたのは、番組開始後約14分頃(22時10分頃)。トップニュースとして、女優の八千草薫さんが88歳で亡く…

閣僚の靖国神社参拝について(5) ~歪められた過去に縛られること勿れ~

《靖国神社には東京裁判のA級戦犯が合祀(ごうし)されている。政府の指導的立場にある者が参拝すれば、過去の侵略戦争を正当化したと対外的に受け取られかねない》(10月18日付北海道新聞社説) 東京裁判という戦勝国の「復讐劇」で、文明社会にあるまじき…

閣僚の靖国神社参拝について(4) ~宗教否定とマルクス思想~

マルクスは言う。 《宗教は、人間的本質が真の現実性をもたないがために、人間的本質を空想的に実現したものである。それゆえ、宗教に対する闘争は、間接的には、宗教という精神的芳香をただよわせているこの世界に対する闘争なのである。 宗教上の悲惨は、…

閣僚の靖国神社参拝について(3) ~津地鎮祭最高裁判決~

津地鎮祭判決は次のようなものであった。 《最高裁(8名の裁判官の多数意見)は、政教分離原則をゆるやかに解しつつ、目的・効果基準を用い、憲法20条3項により禁止される「宗教的活動」とは、宗教とのかかわり合いがわが国の社会的・文化的諸条件に照らし信…

閣僚の靖国神社参拝について(2) ~「政教分離」という言葉は憲法にない~

《首相や閣僚による靖国参拝は、憲法が定める政教分離の原則からみても疑義がある。衛藤、高市両氏とも「私人として」というが、閣僚という立場で公私は分かちがたい》(10月19日付朝日新聞社説) そもそも日本国憲法には「政教分離」という言葉は出て来ない…

閣僚の靖国神社参拝について(1) ~平和主義は共産主義革命の手引き~

《秋の例大祭が行われている靖国神社に、先月の内閣改造で初入閣した沖縄北方相の衛藤晟一氏と、総務相に再任された高市早苗氏が相次ぎ参拝した。閣僚が春と秋の例大祭や8月15日の終戦の日に靖国を参拝するのは、2017年4月の高市氏以来、2年半ぶり…

新聞週間に向けての新聞の意気込みについて(3) ~「信用」こそ重要~

《紛争が絶えない中東地域の実情を知るほど、平和の尊さを再認識する。一方、地域の不安定化はガソリンや灯油の価格に直結する。 世界のどこかで起きていることが私たちの日常生活に影響する》(10月17日付北海道新聞社説) 別に<平和の尊さ>を中東情勢か…

新聞週間に向けての新聞の意気込みについて(2) ~自己陶酔的北海道社説~

《人々の知る権利に応える。その決意を新たにしたい》(10月17日付北海道新聞社説) これは単なる綺麗事である。北海道社説子の言う<人々>とは、新聞の色からしておそらくは「護憲派」のことであろうし、<知る権利に応える>とはその「護憲派」が欲しがっ…

新聞週間に向けての新聞の意気込みについて(1) ~「メディアリテラシー」の必要性~

《紙面の片隅で、ふと目にした記事をきっかけに社会への関心が高まる。読者と社会をつなぐ役割を果たせるよう、報道の充実に努めたい》(10月14日付読売新聞社説) 何だろう、この「ゆるふわ」な文章は? SNSの普及によって新聞が非常に厳しい状況に追い込ま…

「昭和天皇の御真影を燃やし、灰を踏み付ける」動画をヘイトと言うのは「あきれる話」なのか(3) ~産經主張の朝日社説批判~

《昭和天皇の写真を何度も燃やし、最後にその灰を土足で踏みにじる動画がそうである。昭和天皇とみられる人物の顔が剥落した銅版画の題は「焼かれるべき絵」で、解説には戦争責任を「日本人一般に広げる意味合いがある」とあった。 韓国が日本非難に用いる、…

「昭和天皇の御真影を燃やし、灰を踏み付ける」動画をヘイトと言うのは「あきれる話」なのか(2) ~「赤新聞」朝日の真骨頂~

《美術、文学、音楽を問わず、既成の概念や価値観をゆさぶる作品が、次の時代を切り開き、自由で多様な方向に世界を広げる原動力になってきた。それが否定されてしまえば、社会は閉塞(へいそく)状況に陥るばかりだ》(10月16日付朝日新聞社説) 昭和天皇や…

「昭和天皇の御真影を燃やし、灰を踏み付ける」動画をヘイトと言うのは「あきれる話」なのか(1) ~反日朝日社説の真骨頂~

閉幕したあいちトリエンナーレについて朝日社説子は言う。 《一連の出来事は、表現活動をめぐる環境が極めて危うい状態にある現実を浮き彫りにした。引き続き問題の所在を探り、是正に取り組む必要がある》(10月16日付朝日新聞社説) これはその通りである…

「元徴用工」問題を語る平野啓一郎氏への疑問(2) ~歪められた歴史を正すのが先だ~

《判決文によると、大法院が上告を棄却し、新日鉄住金に賠償を命じた理由は二つ。一つは、日韓請求権協定に、損害賠償請求権は含まれないという解釈。根拠は「韓国併合」自体の不法性にあり、「補償」が適法行為に起因する損失填補(てんぽ)であるのに対し…

「元徴用工」問題を語る平野啓一郎氏への疑問(1) ~自分の考えに都合の良い共感~

芥川賞作家である平野啓一郎氏が「一人の人間として思うこと」と題して「元徴用工」問題について語っている。 《新日鉄住金(現日本製鉄)元徴用工訴訟に対する韓国大法院(最高裁)判決以降、メディアは「嫌韓」を煽(あお)りに煽ったが、一旦(いったん)…

地球温暖化対策という政治ショー

《(9月)23日に米ニューヨークで開かれた国連の気候行動サミットは、77カ国が二酸化炭素など温室効果ガスを2050年に実質排出ゼロにすることを誓った。一方、中国、インドは温室効果ガス削減の具体的な道筋を示さず、日米は登壇の機会すらなかった。地球温暖…

「表現の不自由展」再開について(3) ~「公共の福祉に反する自由」は認められない~

《本質的な反省を伴わない再開の強行である。批判は免れまい。 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が再開された。昭和天皇の肖像を燃やす動画や、慰安婦を象徴する少女像を展示して中止となっていた》(10月9日…

「表現の不自由展」再開について(2) ~<自分で見て、確かめ、考える>以前の話~

《企画展と展示作品に、さまざまな賛否があるのは当然だ。だからといって「こんなものは芸術ではない」と決めつけ、威力で封じ込めることは決して許されない》(10月12日付東京新聞社説) 言っていることはその通りである。では聞きたい。果たして「昭和天皇…

「表現の不自由展」再開について(1) ~「昭和天皇の御真影を燃やし、灰を踏み付ける映像」の存在を隠し「表現の自由」を訴える卑劣~

《国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」が66日ぶりに再開した。 物議を醸す展示内容にテロまがいの脅しや激しい抗議が殺到し、開幕からわずか3日で中止に追い込まれる異例の事態となっていた。 観客や関係者の安全を考…

天皇即位に伴う恩赦について

《天皇陛下の即位に伴う今月の「即位礼正殿の儀」に合わせ、政府は恩赦をする方針だ。国家の慶弔時に慣例的に行われるが、「もはや遺物」の声も。民主主義の時代にふさわしい在り方を探りたい》(10月9日付東京新聞社説) 私は「恩赦」なる慣例に反対である…

日本のEEZ内に落下した北朝鮮ミサイル発射について(2) ~「敗戦革命論」に注意~

《韓国は、対日関係の悪化を踏まえ、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めたが、今回、日本に情報提供を要請した。協定は11月に失効する。文在寅政権は安保環境を直視し、破棄を撤回すべきではないか》(10月3日付読売新聞社説) もはや…

日本のEEZ内に落下した北朝鮮ミサイル発射について(1) ~平和呆けした毎日社説~

《北朝鮮が日本海へ向けて弾道ミサイルを発射した。ミサイルは島根県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した模様だ。韓国は、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)との見方を強めている》(10月3日付毎日新聞社説) が、日本の対応は相変わらず甘い…

れいわ新選組・山本太郎代表の消費税廃止論について

《消費税率が10%に上がった1日夜、「消費税廃止」を看板に掲げるれいわ新選組の山本太郎代表がJR新宿駅西口で、マイクを握った。集まった多くの聴衆を前に「この経済状態で消費税は上げている場合でない。減税しかない、もっと言えば廃止しかない」。…

歴史を知らぬ石破氏の危うさ

《自民党の石破茂・元幹事長は5日、悪化の一途をたどる日韓関係について、戦前の朝鮮半島統治で日本が創氏改名などを進めた歴史的背景を考えるべきだと指摘した。徳島市内での講演で語った》(10月5日付朝日新聞デジタル) 石破氏は言う。 「なぜ韓国は『反…

臨時国会開幕(3) ~反安倍連は「極左」か「反日」~

《安倍晋三首相はきのうの所信表明演説で憲法改正論議を促した。戦後日本の「平和主義」は堅持できるのか、正念場だ》(10月5日付東京新聞社説) 戦後日本が平和であったのは憲法9条のお陰などという虚妄に捕り憑かれているのだから仕方がないのだろうが、 …

臨時国会開幕(2) ~ケチを付けないと気が済まない毎日~

《急速に進む少子高齢化への対応を「最大の挑戦」と位置づけたのは理解できる。しかし、首相の唱える「全世代型社会保障」の具体像どころか、新たに設けた検討会議の見通しすら示さなかった。国民の将来不安に応える姿勢とは言い難い》(10月5日付毎日新聞社…

臨時国会開幕(1) ~底をついた安倍政権批判~

10月5日付の各紙社説は臨時国会および安倍晋三首相の所信表明演説に関するものだった。 相変わらず変なことを言うのが朝日社説である。 《山積する内外の課題に対し、与野党がともに真剣に議論を戦わせ、行政監視機能を果たさねばならない。立法府の役割を取…

「トロッコ問題」で不安を感じる子供たち(2) ~第3の選択肢の愉快~

線路上を走るトロッコが制御不能になり、そのまま進むと5人の作業員が確実に死ぬ、5人を救うためにポイント(分岐点)を切り替えると1人の作業員が確実に死ぬ。この状況下で、線路の分岐点に立つ人物(自分)はどう行動すべきか。 《道徳的ジレンマのなかに…

「トロッコ問題」で不安を感じる子供たち(1) ~あまりにも「ひ弱」な子供たち~

《山口県岩国市立東小と東中で、「多数の犠牲を防ぐためには1人が死んでもいいのか」を問う思考実験「トロッコ問題」を資料にした授業があり、児童の保護者から「授業に不安を感じている」との指摘を受けて、両校の校長が授業内容を確認していなかったとして…

国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」への補助金不交付について(3) ~天皇、特攻隊の名誉を傷付けて喜ぶ病的な人たち~

《不自由展は、元慰安婦の象徴とされる少女像や、昭和天皇の肖像を用いた版画を燃やす作品などを展示。激しい抗議が寄せられた。「ガソリンの携行缶を持ってお邪魔する」という脅迫文さえ届き、わずか3日で中止となった。 実行委を構成する名古屋市の河村た…