保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

韓国の情報協定破棄について(1) ~読売社説の幼稚な分析~

《韓国政府が日韓で軍事機密を守る軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めた。日本が輸出管理を簡略化する優遇対象国から韓国を除外したことを理由に挙げている》(8月24日付読売新聞社説) 最近韓国がやっていることを総合すれば、韓国は中国や…

「EU離脱」へ警鐘を鳴らす毎日新聞について

《英国人にとって通貨ポンドは、買い物の際に支払う「お金」以上の意味を持つ。独立した国家としてのアイデンティティーであり、国民の誇りである。他の欧州諸国と一線を画し、単一通貨ユーロに参加しなかった大きな理由だ》(8月10日付毎日新聞社説) 英国…

令和元年終戦の日(3) ~謝罪の意味~

《国民の一部にある「いつまで謝罪をしなければならないのか」との思いに応えたのだろうが、政治指導者が加害と反省に言及することをやめたらどうなるのか。 多大な犠牲を出した戦争への責任を国家として感じているのか、本当に反省しているのか、という疑念…

令和元年終戦の日(2) ~安倍首相も自虐史観~

《損害を与えた主体を「わが国」と明確にして加害と反省の意を表明したのは2001(平成13)年の小泉純一郎首相が初めてだった。それ以降の首相は基本的に踏襲し、8月15日には加害と反省の意を表明してきた》(8月16日付東京新聞社説) 小泉氏のような軽薄な首…

令和元年終戦の日(1) ~戦争の教訓~

《過去に起きた戦争だが、そこから教訓を学び取り、次世代に引き継いでいかねば、再び同じ過ちを繰り返しかねない》(8月16日付東京新聞社説) これはその通りである。が、おそらく東京社説子と私の教訓はまったく異なったものであろう。 《「戦没者を追悼し…

敗戦の日に蒸し返される自虐史観(3) ~軸足が日本にない人たち~

《戦時中の日本には、70万人と推定される朝鮮半島出身の徴用工のほかに、強制連行された約3万9000人の中国人労働者がいた。 過酷な労働を強いた日本企業に対して、中国人被害者が起こした裁判のうち、2000年に花岡事件の鹿島、09年に西松建設、…

敗戦の日に蒸し返される自虐史観(2) ~歴史リテラシー~

《日本を占領した当初、米国などが考えた対日賠償政策は、被害国の感情を反映して日本の経済力を最低レベルに抑える懲罰的な内容だった。 ところが、朝鮮戦争の発生と占領経費の増大が、米国の政策転換をもたらす。冷戦によって戦略的な価値が増した日本を経…

敗戦の日に蒸し返される自虐史観(1) ~戦争を煽った朝日~

8月15日の社説は、各紙とも大東亜・太平洋戦争について書いている。が、ネタ切れ感満載で、読むに値するものはほとんどなかった。自虐史観に呪縛され、陸続と明らかになる史実情報を受け入れる知力に欠けているせいであろう。 フーバー元米大統領は言ってい…

民主主義を立て直す方法:「くじ引き」について(2) ~民主主義は絶対ではない~

《とりわけフェイスブックやツイッターといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が普及してから、政治家は自分の言動に有権者がどう反応しているか、即座に把握できるようになった。消費者に衝動買いしてもらうように、マーケティングで有…

民主主義を立て直す方法:「くじ引き」について(1) ~民主主義の足掻(あが)き~

民主主義を立て直す方法として、選挙をやめ、くじ引きを導入するように提唱したダーヴィッド・ヴァン・レイブルック著『選挙制を疑う』が今、話題のようだ。 《減り続ける投票率、金や人脈がものを言う選挙戦。有力者の声しか反映されない政治に人々は背を向…

首相を批判するだけの他者否定の虚しさ(2)  ~「悪夢のような民主党政権」の意味~

《「悪夢のような民主党政権」 (安倍晋三)首相がこう言って前政権を批判したのは2月の自民党大会だった。2日後の衆院予算委員会で立憲民主党会派の岡田克也前副総理が「政党政治において頭から相手を否定して議論が成り立つのか」と撤回を求めたのに対し…

首相を批判するだけの他者否定の虚しさ(1)  ~公正さを欠く毎日新聞~

《参院選の公示前日、日本記者クラブ主催の党首討論会で次のようなやり取りがあった。 「森友学園、加計学園の問題はもう終わったという認識か」 「私も妻も直接関わっていたという証拠は何一つなかった。しかし、その中で例えば公文書の改ざんがあった。行…

最低賃金引き上げについて(3) ~社会主義的市場介入~

《賃金水準の底上げは、働く人の消費を喚起し、経済再生につながる》(8月6日付読売新聞社説) 深く考えもせず甘言を弄(ろう)するのはやめてもらいたい。どうして最低賃金が上がれば働く人の消費が喚起されるのであろうか。まして是式(これしき)のことで…

最低賃金引き上げについて(2) ~絵に描いた餅~

《日本の最低賃金は先進国の中では低水準で、個人消費低迷の原因とされてきた。経済的理由で結婚や出産をあきらめている人も多い。少子化に歯止めをかけるためにも低賃金で働いている人の待遇改善が必要だ》(8月1日付毎日新聞社説) が、会社に余裕がなけれ…

最低賃金引き上げについて(1) ~最低賃金引き上げの原点とは?~

《今年度の最低賃金の引き上げの目安額が決まった。これにより全国の最低賃金の加重平均は時給901円、東京と神奈川では1千円を超える見通しだ。このペースで引き上げが続けば、4年後には政府目標の「全国平均1千円」もみえてくる。 だが、比較的最低賃…

「表現の不自由展」中止について(3) ~精神的殺害~

《慰安婦を象徴する韓国人作家の「平和の少女像」や、昭和天皇をモチーフにした作品に対し、脅迫めいた内容を含む多数の抗議電話やメールがあった。中止は来場者や関係者の安全を考慮した措置と説明する。 企画展に展示されているのは、全国の美術館などで過…

「表現の不自由展」中止について(2) ~アナーキストたちの自己満足~

《気に入らない言論や作品に対し、表現者にとどまらず周囲にまで攻撃の矛先を向け、封殺しようとする動きが近年相次ぐ。今回はさらに、政治家による露骨な介入が加わった。 芸術祭実行委の会長代行を務める河村たかし名古屋市長が、「日本国民の心を踏みにじ…

「表現の不自由展」中止について(1) ~自由の暴走~

《国際芸術祭あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」が、開幕直後に中止に追い込まれた。 過去に公的施設などで展示が許されなかった作品を集め、表現行為について考えを深めようという展示だった。芸術祭として個々の作品への賛意…

参院選:過半数の棄権について(3) ~民主主義信奉者の杞憂~

《参院選の投票率が全国規模の国政選挙では24年ぶりに50%を割り込んだ。有権者の過半数が国政に背を向けた形である。なぜこんなにも投票に行かないのか。その理由をきちんと分析し、投票しやすい環境づくりを急ぐべきだ》(7月22日付日本経済新聞社説) こん…

参院選:過半数の棄権について(2) ~与党も野党も変革を望まない閉塞感~

《深刻なのは安倍晋三首相が自民党総裁に返り咲いて以降、今回も含めて計6回の衆院選と参院選の投票率はいずれも60%に達せず、低投票率がもはや常態化していることだ》(7月23日付毎日新聞社説) これは、与野党ともに政治家が変革よりも安定を求めてし…

参院選:過半数の棄権について(1) ~だるかった選挙戦~

《第25回参院選の投票率(選挙区)は前回2016年より90ポイント低い48・80%と、50%を割り込んだ。これは過去最低だった1995年の44・52%に次ぐ史上2番目に低い投票率である》(7月23日付西日本新聞社説) 《さまざまな要因や事情が考えられるが、総じて言え…

参院選:れいわ新選組の議席獲得について(4) ~れいわ新選組が保守と相性が良いというのはこじつけだ~

《山本太郎氏が繰り返し主張する対米自立、アメリカの属国状態からの脱却は、古くから「自主独立・対米追従からの脱却」を唱えてきた所謂「反米保守」の世界観とぴったり合う。 「親米保守」の傾向が色濃い清和会内閣が森喜朗内閣(2000年-2001年)、小泉純…

参院選:れいわ新選組の議席獲得について(3) ~れいわ新選組に流れた保守層票~

古谷経衡(ふるや・つねひら)氏は言う。 《前参議院議員・山本太郎氏が代表を務めるれいわ新選組が、今次参院選挙で約230万票もの得票を集め、国会に2議席を送り出したことは既知のとおりである。選挙後、れいわ新選組に対して「左派ポピュリズム政党」とい…

参院選:れいわ新選組の議席獲得について(2) ~れいわの主張は無責任な放言に過ぎない~

古賀伸明・元連合会長は、今回の参議院選挙の結果について、 《既成政党のどの党が「勝者か敗者かはっきりしない」とする一方で、「れいわ新選組」(山本太郎代表)と「NHKから国民を守る党」は「間違いなく勝者」だと指摘した》(毎日新聞7/26(金) 9:30…

参院選:れいわ新選組の議席獲得について(1) ~とても国会議員として活動できるとは思えない~

《山本太郎代表率いる「れいわ新選組」は4月に組織を立ち上げたばかりなのに、消費税廃止などの政策で「台風の目」となり、比例区で2議席を獲得した。 当選したのは、難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の船後靖彦さんと、重度障がい者の木村英子さ…

日本の三権分立について(2) ~国会の不活性こそ改めよ~

《問われなければならないのは、安倍政権下での民主主義の在り方、三権分立の危機ではなかろうか》(7月4日付毎日新聞社説) と社説子は言う。 《日本の政治は、内閣(政府)が国民を代表する国会の信任で存立する議院内閣制だが、新憲法下でも久しく「官僚…

日本の三権分立について(1) ~改憲は切迫した状況になってからでは遅い~

《参院選は、国会の著しい機能低下が指摘される中での審判でもある。三権分立の機能不全を放置していいのか、公約と併せて問いたい》(7月4日付東京新聞社説) まさに東京新聞的視点である。参院選を通じて<三権分立の機能不全>などというものが問題とされ…

毎日社説:勘違いだらけの戦後日本外交論(2) ~「米国なかりせば」とはならない~

《安倍政権で際立つのは、米国依存だろう。米国の影響力を通じて日本の権益を確保するという姿勢だ》(7月5日付毎日新聞社説) これは独り安倍政権だけの問題ではない。戦後を通して、日本は一貫して<米国の影響力を通じて日本の権益を確保するという姿勢>…

毎日社説:勘違いだらけの戦後日本外交論(1) ~米国隷属と連合国隷従~

毎日新聞社説子は言う。 《冷戦後の世界をリードした米国の影響力が後退し、台頭する中国やロシアが存在感を増している》(7月5日付毎日新聞社説) <台頭する>は冗語のように思うけれども、それは措こう。 成程、米国の影響力が後退し中国が台頭してきたこ…

年金問題について(3) ~家族の復興こそ重要~

《日本の将来設計を描くとき、最も基礎的な条件は人口減少である。しかも平均寿命は延び続ける。この人口構成の大変動に耐えうる社会保障が求められている》(7月3日付毎日新聞社説) <将来設計を描く>とは、まさに左翼「設計主義」の謂(い)いであり、ソ…