保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

8月15日「終戦記念日」社説を読む(14)産經主張その3

極めて考えにくいことだが、全核保有国が同時に核廃絶に踏み切っても、その後、どこかの国や勢力が核武装すれば万事休すだ。(産經主張) だったらどうして<廃絶や軍縮の願いを発信するのは当然>などと言うのか。核廃絶の願いを発信しつつ、核を廃絶すれば…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(13)産經主張その2

今の日本が悲劇を防ぐために抜かりなく取り組んでいるかといえば疑問である。それを痛感させられたのが、広島と長崎の原爆忌だった。 広島平和宣言は、「核による威嚇を行う為政者がいる」として、「世界中の指導者は核抑止論は破綻」している点を直視するよ…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(12)産經主張その1

78回目の終戦の日を迎えた。日本は先の大戦で、軍人、民間人合わせて310万人の同胞を喪(うしな)った。すべての御霊(みたま)安らかなれと鎮魂の祈りを捧(ささ)げたい。(産經主張:「首相は核抑止の重要性語れ 悲劇を繰り返さぬために」) 産経新…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(11)東京新聞その2

時の権力機構は耳を貸さなかった。東条英機陸相は「戦は計画通りにいかない。君たちの考えは、意外裡(り)の要素が考慮されていない」と評したといいます。(東京新聞社説) 東條は、実際には、次のように言っている。 「諸君の研究の労を多とするが、これ…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(10)東京新聞その1

41(昭和16)年夏には既に敗戦は事実上、定まっていた、という見方もあります。 その年の4月、政府は内閣総力戦研究所を本格始動します。猪瀬直樹著『昭和16年夏の敗戦』によれば、招集されたのは、いずれも30代の官僚や軍人、民間人ら30余人。よ…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(9)読売社説

戦後の日本は、日米同盟と国連中心主義を外交・安全保障の基軸とし、平和国家としての道を歩んできた。(読売社説「終戦の日 ウクライナが示す平和の尊さ」) が、<国連中心主義を外交・安全保障の基軸>としたなど「妄想」も甚だしい。そもそも<国連中心…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(8)朝日社説その8

《中国共産党は急速度で実力を備へて来たが、極東革命のためにどうしても叩きつぶきねばならないのは日本と、米、英をバックとする蒋介石政権だ。だから、こゝでは先づ支那大陸に野心を持つ日本と、米英の番犬的存在たる蒋介石軍閥政府を全面的に噛み合せる…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(7)朝日社説その7

《吾々のグルーブの目的任務は、特にゾルゲから聞いた訳ではありませぬが、私の理解するところでは広義にはコミンテルンの目指す世界共産主義革命遂行の為、日本に於ける革命情勢の進展と、之に対する反革命の勢力関係の現実を正確に把握し得る種類の情報、…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(6)朝日社説その6

尾崎秀実は、逮捕後の訊問(じんもん)に、次のように答えている。 《日本は終局に於て英米との全面的衝突に立到(たちいた)ることは不可避であらうことを夙(つと)に予想し得たのであります》(『現代史資料(2) ゾルゲ事件(2)』(みすず書房):5 …

8月15日「終戦記念日」社説を読む(5)朝日社説その5

尾崎秀実(おざき・ほつみ)は、如何なる思想の持主であったか。 《近来私の世界状勢判断の中心点をなして来たものは第2次世界戦争が不可避であるという点でありました》(『尾崎秀実集 第4巻』(勁草書房):上申書(1)、p. 297) このように尾崎が考え…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(4)朝日社説その4

自由には秩序がなければ成立しない。 《せいぜい、鬘(かつら)師か風呂屋なら、誰がなろうと客にとって大きな支障はないだろう。しかし、薬剤師や医者はどうだろう。もししかるべき大学を出る必要がなくなったら、患者はやぶ医者や偽医者の思いのままになっ…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(3)朝日社説その3

戦後、再出発した日本の自由と平和は、周辺地域の犠牲に支えられたといってよい。 中国と対峙(たいじ)する台湾や北朝鮮と接する韓国は、冷戦の「防波堤」の役割を負わされ、自由は軽んじられた。米国を後ろ盾とする独裁政権が、異議を唱える労働者や学生ら…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(2)朝日社説その2

最後に、当時日本の統治下にあった台湾と朝鮮である。「両国」は、社会的に遅れていたからこそ日本の統治下に置かれることになったのであって、残念ながら「秩序ある自由」というものが存在し得る段階にはなかったと言うべきだろう。無い自由は奪えないし、…

8月15日「終戦記念日」社説を読む(1)朝日社説その1

日本は「アジアの民族に自由を与え、自由を保護する地位」にある――。重光は当時、手記にそう書きつけた。 41年8月に英米首脳が発表した「大西洋憲章」が、各国の自由、すべての人々の解放を掲げたことへの対抗だった。少なくとも重光にとって、目下の戦争…