保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」への補助金不交付について(1) ~日本嫌いの人たちの破壊衝動~

《文化庁が、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」に対し、予定していた補助金約7800万円を交付しないことを決めた》(9月27日付毎日新聞社説) この決定に左寄りの人たちは不満をぶちまける。 《表現行為や芸術活動への理解を欠く誤った決定である。社会全体…

国連気候サミット:トゥンベリ怒りの演説について(3) ~温暖化 vs 寒冷化~

《16歳の少女の抗議を、世界の指導者たちは誠実に受け止めなければならない》(9月25日付毎日新聞社説) <受け止めなければならない>理由は何か。少女の置かれた境遇とか、少女の個人的な体験といった少女にしか分からないことであれば、耳を傾ける必要…

国連気候サミット:トゥンベリ怒りの演説について(2) ~誇大妄想~

「10年で二酸化炭素排出量を半分にする」というおなじみの発想があります。でもそれで地球の気温上昇を摂氏1.5度以下に抑えられる確率は、50%しかないんです。つまり、人間には抑制できない、後戻りできない連鎖反応を引き起こすリスクを抑えられる確率は、5…

国連気候サミット:トゥンベリ怒りの演説について(1) ~破綻に瀕する温室効果論~

《気候変動の危機を訴えているスウェーデン人活動家のグレタ・トゥンベリ(16)が、9月23日、米国ニューヨークで開かれている国連の温暖化対策サミットで、「大人」世代に向けた厳しいスピーチをし、世界中で話題になっている》(クーリエ・ジャポン2019.9.2…

再び「最低賃金」について(2) ~机上の空論~

アゴラ研究所所長の池田信夫氏は言う。 --最低賃金の引き上げについてどう考えるか 「日本の賃金が先進国としては低いことを最初に指摘したのは国際通貨基金で、昨年の対日審査報告でも政府が労働市場に介入して賃金を引き上げることを提言している。もち…

再び「最低賃金」について(1) ~最低賃金を上げればよいという単純な話ではない~

産經新聞の【日本の議論】で交わされた内容を検討してみよう。 経済評論家・中原圭介氏は次のように言う。 --日本の最低賃金は先進諸国の中でも低く、生産性も低いという指摘がある 「それぞれの国に特有の価値観や税制、生活様式、社会保障があり、1つの…

『「嫌韓」の裏に格差と陰謀論』と説く毎日新聞(2) ~そのままお返ししたい「陰謀論」~

《もう一つの特徴は陰謀論だ。「中露に、あるいは中韓にあやつられている政党、新聞。自分だけが真実を知っている」「各国政府はユダヤ人とコミンテルンに支配されている。自分だけが真実を知っている」》(毎日新聞9/23(月) 10:30配信) 複数の要素を絡める…

『「嫌韓」の裏に格差と陰謀論』と説く毎日新聞(1) ~冷静を装った朝鮮擁護論~

《「嫌韓」という排外主義が吹き荒れている。少しでも冷静な議論をすれば「売国奴」などの罵声が飛んでくる》(毎日新聞9/23(月) 10:30配信) こういう色眼鏡で見た議論を<冷静な議論>などと言えるのか。今多くの日本人が抱く「嫌韓」感情は、言うまでもな…

「自由」には制限が必要だ

《自由という言葉からは、しなやかさを連想します。ですが最近「表現の自由」は縮こまっているように感じます》(9月22日付東京新聞社説) と社説子は言う。が、どうして「自由」は<しなやか>なのであろうか。「自由」とは「抑圧」のない状態ということで…

旧宮家の皇籍復帰を望む

《新聞各紙の朝刊は2017年5月2日、共同通信社が実施した天皇陛下の生前退位をめぐる世論調査の結果を掲載した。有識者会議の議論においては対象外とされた「女性・女系天皇」や「女性宮家」についても調査対象としており、「女性天皇」賛成は86%にのぼった…

朝鮮を庇(かば)う朝日新聞について

朝鮮の無礼は等閑視し、朝鮮の無礼に反発する日本人は批判する。朝日新聞は朝鮮の「エージェント」かのようである。 朝日新聞の主張は「我田引水」である。 《日本と朝鮮半島との交わりには長く深い歴史がある。文明の伝播(でんぱ)や交易などで双方が利を…

天皇の靖国神社不参拝について

《靖国神社が昨秋、当時の天皇陛下(現上皇さま)に「行幸(ぎょうこう)請願」をしたが断られていた。1978年のA級戦犯合祀(ごうし)が天皇の不参拝の契機だとされる。その姿勢はもはや明白で決定的ともいえる》(8月17日付東京新聞社説) 気持ちは分から…

関東大震災後の流言蜚語について

《関東大震災からきょうで96年。朝鮮人犠牲者追悼式を巡り、小池百合子東京都知事は3年連続で、歴代知事の慣行だった追悼文送付を見送るという。蛮行に正面から向き合おうとしない知事の対応は、近年、ネットなどで広がる「虐殺はなかった」との主張を勢…

戦前の汚名を雪(すす)げ(2) ~戦勝国の犬~

安倍戦後70年談話を出すに先立ち意見を求めた有識者懇談会の報告書は次のように記す。 「日本は満州事変以後、大陸への侵略を拡大し、第1次世界大戦後の民族自決、戦争違法化、民主化、経済的発展主義という流れから逸脱して世界の大勢を見失い、無謀な戦争…

戦前の汚名を雪(すす)げ(1) ~春秋に義戦なし~

《「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」 日本国憲法の前文にあるこのくだりを文字通りに受け止めた非武装中立論は、戦後日本で長く一定の賛意を得てきた。日米同盟を「わが国を戦争に巻き込むもの」と批…

千葉の大規模停電について(2) ~電力自由化の懸念~

《気になるのは、政府が進める電力自由化の影響だ。 平成28年4月に電力小売りが全面自由化された後、全国で大規模な停電が相次いだ。昨夏には台風などで関西・中部圏の数百万戸が一時停電した。昨年9月には北海道で全域停電(ブラックアウト)も発生した…

千葉の大規模停電について(1) ~大きく分かれる新聞社説~

《台風15号の影響で、千葉県を中心に大規模停電が続いている。 全面復旧は13日以降になる見通しだという。猛暑が続く中、エアコンや冷蔵庫も使えない住民も多い。一刻も早い復旧を願いたい》(9月13日付京都新聞社説) 今や電気がない生活など考えられな…

大学入試英語改革について(2) ~公平、公正さが担保できない新制度~

《入試改革の眼目の一つは、ペーパー試験偏重の「一発勝負・1点刻み」からの脱却だった。受験機会が多く、6段階で評価する英語民間試験は、その方向に沿う》(8月17日付読売新聞社説) 「一発勝負・1点刻み」がそんなに悪いことなのだろうか。そんなこと…

大学入試英語改革について(1) ~異常事態が放置される異常事態~

《今の高2生から新たに始まる大学入学共通テストに、英語の民間試験が導入されることをめぐり、全国高校長協会が「不安の解消」を申し入れた。 大学入試センターが認定した6団体7種の民間試験のうち、どれを受けるかを高校生自らが決める。来年4~12月…

週刊ポスト特集記事「韓国なんて要らない」について(3) ~ヘイトと表現の自由の「二重基準」~

9月3日放送のAbemaTV『AbemaPrime』でも激論が交わされた。 作家でジャーナリストの門田隆将氏は言う。 「特に“怒りを押えられない『韓国人の病理』“という記事が批判を受けているが、これはソウル大学の有名な教授が理事長が務める大韓神経精神医学会が2015…

週刊ポスト特集記事「韓国なんて要らない」について(2) ~どうしてこれが「ヘイト」に当たるのか~

《法務省は、特定の国や地域の出身である人を著しく見下したり、排除する発言を、「ヘイトスピーチ」と規定し、解消に向けた取り組みを進めている。 2日発売の週刊ポストの記事は、まさにこれに該当するのではないか》(9月4日付東京新聞社説) が、どうし…

週刊ポスト特集記事「韓国なんて要らない」について(1) ~指弾されるべきは韓国~

《日韓対立の時流に乗れば、何を書いても許されると考えたのだろうか。今週発売の「週刊ポスト」が韓国への憎悪や差別をあおるような特集を組み、批判を受けている。 特集は「韓国なんて要らない」とのタイトルで「『嫌韓』ではなく『断韓』」を主張する。中…

丸山穂高議員が繰り返す戦争発言について(2) ~言論の不自由~

《丸山氏は今年5月、北方領土へのビザなし交流の訪問団に同行した際、元島民の団長に対し「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」「戦争しないとどうしようもなくないですか」と詰め寄った。 問題が発覚すると、「誤解を与える不適切な発言」…

丸山穂高議員が繰り返す戦争発言について(1) ~神学論争~

《NHKから国民を守る党(N国)の丸山穂高衆院議員(大阪19区)が先月末、韓国の国会議員団の竹島上陸に関連して、自身のツイッターに「戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」と投稿した》(9月3日付朝日新聞社説) 《政府もまたまた遺憾砲と。竹…

田島宮内庁長官「拝謁記」の天皇(2) ~誤った反省~

《(天皇)ご自身の戦争への反省、悔恨の念に加え、軍や政府、国民についても「下克上(げこくじょう)とか軍部の専横を見逃す」(27年2月20日)など「皆反省して繰返したくないものだ」(同)とも述べられていた》(8月26日付産經新聞主張) が、この…

田島宮内庁長官「拝謁記」の天皇(1) ~天皇の私を開陳する越権~

《終戦後の昭和24年から28年にかけて、昭和天皇と田島道治(みちじ)初代宮内庁長官が交わしていたやり取りの詳細な記録が明らかになった。 田島長官が18冊の手帳やノートに個人的に書き残していた「拝謁(はいえつ)記」である。拝謁は600回以上に…

野次と表現の自由

《埼玉県知事選の投開票前日、24日夜の出来事である。JR大宮駅近くで自民、公明両党推薦候補の応援演説をしていた柴山氏に対し、「柴山辞めろ」とか大学入試共通テストの「民間試験撤廃」などとやじを飛ばした男性が、埼玉県警の警察官数人に囲まれ、遠ざ…

日本国憲法第9条2項は主権放棄条項だ(2) ~「力の均衡」が大前提~

《これ(=憲法9条)によって国際平和が実現できるのかといえば、むしろその正反対なのです。国際平和というものは基本的に主権国家が集まって互いの持つ「最高の力」を均衡させておくことで保たれています。その中に突如として戦力ゼロの軍事的空白地帯が出…

日本国憲法第9条2項は主権放棄条項だ(1) ~9条2項を削除するのは主権国家として当然だ~

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しな…

日韓関係をこじらせる毎日社説

《日本はきのう、輸出管理の優遇措置対象国である「グループA(ホワイト国)」から韓国を外す措置を発動した。韓国は対抗措置として既に日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めている。 日本は、国家間の信頼関係が失われたとの理由で外交…