保守論客の独り言

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週刊ポスト特集記事「韓国なんて要らない」について(3) ~ヘイトと表現の自由の「二重基準」~

9月3日放送のAbemaTV『AbemaPrime』でも激論が交わされた。

 作家でジャーナリストの門田隆将氏は言う。

「特に“怒りを押えられない『韓国人の病理』“という記事が批判を受けているが、これはソウル大学の有名な教授が理事長が務める大韓神経精神医学会が2015年に発表した“韓国成人の半分以上が憤怒調節に困難を感じており、10人に1人は治療が必要な程の高危険群である“というレポートを元に書かれた論評記事だ。これがヘイトだというのは、日本の言論、表現の自由の自殺で、謝る必要はない」(Abema TIMES 9/5(木) 9:00配信)

 怪しげな報告書を引用したのならいざしらず、韓国ソウル大教授の報告書を引用するのがヘイトであるはずがない。韓国人を批判すればすべてヘイトだと言うのでは言論は成り立たない。

「日本には不思議な“二重基準“があって、韓国を批判するものはヘイト、日本を侮蔑するものは表現の自由ということになっているが、それを直すべき時が来ている」(同)

 自分の都合の良いように<ヘイト>と<表現の自由>を使い分ける人たちの意見には眉に唾する必要がある。

 一方、立憲民主党小西洋之参議院議員は次のように反論した。

「“10人に1人の韓国人は治療が必要だ“という話を事実として信じているのか?それがもし虚偽だったとしたら、韓国への侮辱にはならないのか。作家であるにも関わらず、調べもせずに表現の自由の名のもとに一方的に擁護するのは、表現の自由を遂行する社会的立場としては極めて幼稚だと思う。確認もせずに煽るだけ煽って、あなたは何をしているのか」(同)

 事実として信じているのかどうかではなく、そういう報告書が韓国の最高学府の教授によって提出されているということを紹介しているに過ぎない。門田氏はこの報告書が引用された週刊ポストの記事がヘイトには当たらないと言っているだけで、この報告書が正しいと主張しているわけでもないし擁護しているわけでもない。小西議員の言っていることは支離滅裂である。

「私も表現の自由は体を張って守るが、それが社会的に尊重されるような表現活動なのかどうか、日本の週刊誌で報道するということが妥当なことなのか、そこは慎重な議論をしないといけない」(同)

 憲法に言うように、表現の自由とは公共の福祉に反しない範囲で認められるものであるから、妥当かどうかは大いに議論すればよい。だから今回の週刊ポストの記事が妥当でないというのなら、小西議員はそれを説得的に語るべきである。【了】