2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧
《SNS(ネット交流サービス)上を飛び交う情報が有権者の行動を左右した異例の選挙である》(2024年11月19日付毎日新聞社説) 異例は異例でも、SNSが有権者の行動を左右したのが異例なのか、はたまた、オールド・メディアが信用されなくなったのが異例…
《選挙に立候補し、自らの当選を目指さず他候補を応援する。政見放送や街頭演説など候補者に認められた権利を使い、事実とは言い難い内容を含む主張を、威圧的な言動もまじえて発信する。 兵庫県知事選で、そんな異例の「選挙運動」が展開された。事態を放置…
《組織的な支援がなかった斎藤氏を押し上げたのは、最近の国政・地方選挙と同様、SNSでの発信だった》(2024年11月19日付朝日新聞社説) 若者の支持が高かったことから、斎藤氏の再選は、SNSによるものではないかというのである。 (MBS出口調査:Y…
《兵庫県の出直し知事選で、パワハラ疑惑などを内部告発された問題で失職した斎藤元彦前知事が、再選を果たした。 混乱と停滞が続く県政の立て直しを、原因を作ったとされる斎藤氏が当たることになった。斎藤氏は県議会で不信任を決議されるに至った問題の解…
《「知事の資質」が大きな争点となった兵庫県知事選で、県民は再び前職の斎藤元彦氏を選んだ》(2024年11月19日付神戸新聞社説) どうして「知事の資質」などという持って回った言い方をするのだろうか。「醜聞に塗(まみ)れた斎藤前知事を信認するか否か」…
《県財政は改善基調にあるものの、阪神・淡路大震災関連の県債(借金)の償還はなお続く。斎藤氏が県政の柱に据えて取り組んできた行財政改革や、地域経済の活性化の道筋をどう描くのか。若年層らの人口流出や過疎化にどう歯止めをかけるのか。県庁舎再整備…
《選挙に関心が高まった一方、政策論争が深まらなかったのは残念だ》(2024年11月18日付神戸新聞社説) などと言うのは、皮肉なのか。今回は、知事が県議会から不信任を突きつけられて辞職した選挙である。そんな疑惑の知事が政策論争など出来るはずがない。…
11月17日(日)に投開票された兵庫県知事選で斎藤元彦前知事が再選された。 翌日の朝刊に社説を掲げたのは、地元の神戸新聞と、産経新聞の2紙だけであったので、まずこの2紙を優先し、社説を検討する。 《今回の選挙は、斎藤氏のパワハラ疑惑などを告発…
《衆院選では自民、公明の与党が過半数を割る一方、野党第1党の立憲民主党も過半数勢力を結集するに至っていない。「自民1強」の終焉(しゅうえん)とも言える与野党伯仲。幅広い合意形成なくして政策を遂行できない状況を、熟議の政治を取り戻す好機に転じ…
《衆院選結果は3年間の岸田政権に対する審判であることも忘れてはならない。発足間もない石破政権には何の実績もないからだ》(2024年10月28日付東京新聞社説) 本来はそういうことのはずだが、実際は、新たな体制に期待できるかどうかが最も重要である。ほ…
《石破茂総裁(首相)は総裁選の期間中、衆院を早期に解散するにしても、国会論戦を通じて国民に十分な判断材料を提供してからという考えを示していた。だが、長く「党内野党」だった石破氏の正論は、総裁に就任した途端に霧消した。戦後最短となる首相就任…
《衆院選が投開票され、自民、公明の与党が過半数の233議席を割り込んだ。自民党が派閥の裏金事件に自らけじめをつけなかったことに対し、民意は政治腐敗を明確に拒んだと言える。国会は政治への信頼回復に最優先で取り組まなければならない》(2024年10月28…
《衆院選で大敗を喫した石破茂首相(自民党総裁)が28日の記者会見で、引き続き政権を担う意欲を示した。 自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを割り込む大敗の責任をとらずに、石破首相が政権に居座ろうとするのは信じがたいことだ。責任をとって潔く…
《ウクライナ戦争や中東の紛争が長期化し、国際情勢は激変している。先進7か国(G7)の一角を占める日本は外交力を発揮し、国際社会の安定に貢献すべきだ》(2024年10月28日付読売新聞社説) 確かに、日本は「先進国」の一角を占めている。が、だからとい…
《自民が苦戦した背景には、「岩盤」と呼ばれた保守層の支持が離れたこともあるのではないか。 岸田前首相が昨年、性的少数者(LGBT)理解増進法の成立に急に舵 (かじ)を切ったことや、総裁選での選択的夫婦別姓の議論に反発する支持者は多かった。 こう…
《裏金問題を受けて政治資金規正法が改正されたが、依然として多くの抜け道が残る。次の臨時国会で再改正し、政治資金をガラス張りにしなければならない。 不透明な政策活動費は、改正法では10年後に使途を公開することになった。自民は廃止に後ろ向きの姿勢…
《日本政治の大きな転換点だ。衆院選で自民、公明の連立与党が15年ぶりの過半数割れに追い込まれ、「自民1強」の時代が終わりを迎えた。示された民意を踏まえて改革を進めることが急務である》(2024年10月29日付毎日新聞社説) 自民党に代わる新たな勢力が…
《自民や立憲は最低賃金の引き上げや給付の拡充に言及したが、中小企業の生産性を高める方策や財源の裏付けは明確ではない。社会保障制度の持続性を高める道筋も示されなかった》(2024年10月28日付毎日新聞社説) 無理矢理最低賃金を上げれば、体力のない中…
《「政治とカネ」の問題でも消極的な姿勢が目立った。裏金に関与した前職らの一部を非公認としたものの、大半は公認した。非公認候補が代表を務める党支部に政党交付金から2000万円を支給していたことも発覚した。 自民はこれまで、表紙をすげ替えて刷新…
《数の力を頼みとして異論に耳を傾けない姿勢は、安倍政権時代に極まった。国論を二分した安全保障関連法の制定をはじめ、国会を軽視する独善的な政権運営が目についた》(2024年10月28日付毎日新聞社説) 果たして傾聴に値する〈異論〉などあったのだろうか…
《自民は不透明なカネを使って党勢を維持し、政権の座にあぐらをかいてきた。その象徴が派閥の裏金問題である。 政治資金パーティー券収入のノルマ超過分を議員に還流させていた。政治資金収支報告書に記載せず、11人が立件された。使途公開の義務がなかっ…
《「政治とカネ」の問題にけじめをつけられない自民党に「ノー」を突きつける有権者の審判だ。変革を望む国民の期待を裏切る形となった石破茂首相への失望感の表れでもある》(2024年10月28日付毎日新聞社説) 〈「政治とカネ」の問題にけじめをつけられない…