保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

政治

太陽光発電、既存の施設検証が先だ(2) ~自然、生態系を守れ!~

《太陽光は、風力発電などと比べて短期間で導入できる。12年から始まった固定価格買い取り制度によって急増してきた。 その結果、国土面積あたりの設備容量は世界一となったが、適地が残り少なくなっている。さらに拡大するのは容易ではないとの指摘が多い…

太陽光発電、既存の施設検証が先だ(1) ~CO2を出し人権侵害してパネル製造~

《温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーを大幅に増やすには、太陽光発電の活用が鍵になる。課題を着実に解決しつつ、拡大への工夫を重ねていく必要がある》(8月30日付読売新聞社説) どうして<再生可能エネルギー>を大幅に増やさなければならな…

自民党総裁選:読売社説(2) ~公正さを欠く社説~

《河野氏は将来、太陽光発電などの再生可能エネルギーで日本の全電力を賄うことは「絵空事ではない」と主張した。原子力発電所については、耐用年数となったものは廃炉とし、「いずれゼロになる」との考えを示している。 しかし、再生エネは天候などに発電量…

自民党総裁選:読売社説(1) ~批判するのが偉いのか~

《安倍前内閣の経済政策「アベノミクス」のどこを引き継ぎ、どこを変えるかが争点の一つだ》(9月22日付読売新聞社説) 気になるのは、社説子自体が「アベノミクス」をどのように評価しているのかが見えないことである。「アベノミクス」は看板としては「…

自民党総裁選:「『負の遺産』にけじめを」という朝日社説(2) ~真相究明よりも政権批判~

《公文書の改ざんという前代未聞の不祥事であるにもかかわらず、真相解明が不十分で、政治家は誰も責任をとらなかった森友問題への対応は試金石といえる》(9月18日付朝日新聞社説) おそらく「安倍晋三前首相が指示して公文書を書き換えさせた」という話…

自民党総裁選:「『負の遺産』にけじめを」という朝日社説(1) ~横柄な朝日~

《直面する諸課題への処方箋(しょほうせん)を競うのはもちろんだが、9年近く続いた安倍・菅政権の功罪を総括し、「負の遺産」にけじめをつけることが、国民の信頼回復には欠かせない》(9月18日付朝日新聞社説) 政治とは<処方箋を競う>ようなもので…

【特別編】自民党総裁選@日本記者クラブ主催討論会:外交安全保障(台湾有事)

18日、日本記者クラブ主催の自民党総裁選候補者討論会が開かれた。 《中国は覇権主義的行動を強め、米国など自由と民主主義を重視する国々は、外交、軍事、経済安全保障の分野で、対中抑止を開始している。東西冷戦終結以来、およそ30年ぶりの国際情勢の…

自民党総裁選:産經主張を批判的に読む(3) ~今ある憲法改正論は戦後レジームの維持修復~

《自民が国民政党を自任するなら、そのリーダーは安定した国家観を持つことが求められる。 皇位継承は国の基本に関わる…126代にわたって、一度の例外もなく男系(父系)継承を貫いてきた日本の皇統の大切さを語り、守る立場を明らかにしなければならない…

自民党総裁選:産經主張を批判的に読む(2) ~網羅的的外れ~

《日本は、同盟国の米国や友好国と連携して中国や北朝鮮を抑止していく必要がある。経済関係は密接だが、中国が安全保障上の脅威であることは間違いない。その問題意識に欠ける政治家は首相にふさわしくない。外交努力に加え、防衛力充実や経済安全保障の強…

自民党総裁選:産經主張を批判的に読む(1) ~玩具箱を引っ繰り返した様~

自民党総裁選について書く各紙社説を読んで、改めてその中身の薄さに唖然とせざるを得なかった。表層的な事ばかりを追い掛け続けてきたために、政治の本質について語る力が退化してしまったのではないかと心配される。 産經新聞だけは他紙社説と異なり色々書…

河野太郎氏の親中的歴史認識(2) ~河野氏はシナの「使いっぱ」ではないのか~

《(A級戦犯)合祀の後、昭和天皇は靖国神社への参拝を行われなくなりました。 そして、1985年8月15日に中曽根首相が靖国神社に「公式参拝」を行ったのをきっかけに、中国政府も日本政府に対し、首相、外相、官房長官が靖国神社への参拝をしないよう…

河野太郎氏の親中的歴史認識(1) ~「A級戦犯」はシナの政治カード~

少し古い話になるが、河野太郎氏は自身の公式サイトに「ごまめの歯ぎしり」と称し、靖国問題について次のように書いておられる。 《1972年9月に、当時の田中角栄首相と大平正芳外相、二階堂進官房長官が中国を訪れ、毛沢東主席や周恩来総理と会談し、日…

自民党総裁選:経済政策

19日朝のNHKのテレビ番組『日曜討論』に自民党総裁選候補が出演し論戦を交わした。 河野太郎氏:「アベノミクスで企業の利益は非常に大きくなったが、個人の所得につながってこなかったところがある。賃金を上げることによって、所得を増やす。そのため…

自民党総裁選:選択的夫婦別姓はリトマス試験紙(2) ~何が問題か~

ここで「選択的夫婦別姓」の何が問題なのかを少し考えてみよう。 家族とは、慣習継承の最小単位である。「継承」には世代の異なった者が必要である。伝統文化から礼儀作法に至るまで、「家族」あればこそ過去は現在を経て未来へと引き継がれていく。 が、今…

自民党総裁選:選択的夫婦別姓はリトマス試験紙(1) ~炙り出される自民党の左傾化~

《支持動向調査は6日から実施し、衆参両院の議長を除く同党国会議員383人のうち、95%にあたる363人の意向を聞き取りなどにより確認した。16日現在、岸田氏と河野氏が約2割、高市氏は約15%の支持を得た》(読売新聞オンライン2021/09/17 10:4…

日本共産党の無理(3) ~三すくみの戦い~

日本共産党の志位和夫委員長が「敵の出方論」を封印宣言したことを受け、10日のテレビ情報番組『ひるおび!』(TBS系)で八代英輝弁護士が、 「志位委員長がつい最近、『敵の出方』という言い方をやめようとは言ってましたが、共産党は『暴力的な革命』…

日本共産党の無理(2) ~「敵の出方論」~

《共産党の志位和夫委員長は8日に党本部で開いた中央委員会総会で、党内で1950年代以降に使われた「敵の出方論」という表現を使用しない方針を表明した。公安調査庁はホームページで共産について「革命の形態が平和的になるか非平和的になるかは敵の出…

日本共産党の無理(1) ~全体主義と無縁の共産主義って何~

《共産党の田村智子政策委員長は16日の記者会見で、国民民主党と連合の政策協定で排除すべき対象とされた「全体主義」という文言を巡り、同党の玉木雄一郎代表が「共産党のことだ」と名指ししたことについて、「事実と違う発言だ」と強く否定した。(中略)…

サナエノミクスについて(3) ~第2の矢と第3の矢が不分明~

《『アベノミクス』の第3の矢「民間活力を引き出す成長戦略」は、規制緩和などで創意工夫を促進し、より生産性の高い産業・企業に生産要素(労働・資本)が流れやすいようにして経済全体の生産性を向上させようとする「改革」が主でした。 働き方改革、農政…

サナエノミクスについて(2) ~「第2の矢」に欠けているインフラ投資~

《『アベノミクス』の第2の矢「機動的な財政出動」は、デフレ脱却のためのマクロ経済政策を担う需要拡大のためのものでした。残念ながら、財務当局がこだわった「PB(プライマリー・バランス=基礎的財政収支)黒字化目標」の下、結果的には緊縮財政を継…

サナエノミクスについて(1) ~並び立たない「3学説」~

自民党総裁選に立候補した高市早苗元総務相は自身が掲げる経済政策を次のように述べる。 《私の経済政策は、『ニュー・アベノミクス』と呼んでも良いものだと思います。 『アベノミクス』は、第1の矢が「大胆な金融緩和」、第2の矢が「機動的な財政出動」…

自民党総裁選、視野狭窄の「識者」(2) ~急いては事を仕損じる~

竹中平蔵元総務相は、菅義偉首相が自民党総裁選不出馬となった理由が2つあると言う。 《第1は医療に関する鉄のトライアングル、いわゆる「厚生ムラ」を崩せなかったことにある。医師会、厚生労働省、政治的ポジションを与えられた専門家らによる政府の分科…

自民党総裁選、視野狭窄の「識者」(1) ~課題設定の誤り~

御厨貴(みくりや・たかし)東大名誉教授は言う。 《論戦で期待するテーマは(1)新型コロナウイルス問題の解決(2)経済社会の立て直し(3)厚生労働省を中心とする機構改革――の3つだ》(日本経済新聞2021年9月7日 2:00) が、どうして今回の総裁選の主…

政治評論家の目は節穴か

『女性自身』2021年9月21日号に「評論家が“ポスト菅”を辛口採点!」と題した記事が出た。 注目の高市早苗女史の採点が異様に低い。テレビでもお馴染みの有馬晴海氏は、高市女史を 「彼女はフェミニストにはほど遠く、総裁となっても、旧来の男性中心…

河野太郎氏が首相一番人気について

共同通信社が4、5両日に実施した全国緊急電話世論調査で次の首相に「誰がふさわしいか」を聞いたところ次のような結果が出た。 が、回答者は、首相に必要な資質をどれだけ理解した上でこのように回答したのだろうか。 河野太郎氏は右寄り政党の自民党に所…

自民党総裁選を巡って(3) ~政治指導者に必要なのは「大局観」~

《コロナ下で露呈したのは、世論からかけ離れた政権の認識だ。 記者会見で首相は、コロナ対策について「明かりは、はっきりと見え始めている」と語った。多くの人の実感とはほど遠い》(8月27日付毎日新聞社説) 成程、菅義偉首相の発言には疑問もあろう…

自民党総裁選を巡って(2) ~マスコミの古臭い政治観~

《政策を決める首相の資質や政治手法自体に疑問符がつけられている。根拠なき楽観、異論に耳を貸さない独善的態度、専門知の軽視、国民の心に届く言葉の欠如……》(8月27日付朝日新聞社説) 自分のことを棚に上げて、菅義偉首相を<独善的態度>などとよく…

自民党総裁選を巡って(1) ~マスコミの白痴化~

各紙社説が「自民党総裁選」について意見を述べている。が、中身のないことと言えばこの上ない。 「ロックダウン」を求める声が上がる中で憲法に「緊急事態条項」がないことの不備を指摘する社説もなければ、アフガニスタンの在留邦人を救出出来ないことが平…

ウイズコロナかゼロコロナか(2) ~感染者数だけにこだわる愚~

《分科会に代表されるゼロコロナポリシーは強い私権制限を行使している台湾、ニュージーランド、ベトナムですら成功しておらず、ワクチン接種率も感染率も低いこれら(の)国は新型コロナ感染拡大から1・5年たった今でもまったく出口が見えていない。 集団…

ウイズコロナかゼロコロナか(1) ~木村盛世女史の好提言~

新型コロナウイルス感染症の恐怖を煽るマスコミ報道に異論を唱え、政府分科会の判断と日本医師会の対応を批判している、医師で元厚生労働省医系技官の木村盛世女史の意見が大変参考になる。 《日本は、安倍前首相時代からウィズコロナポリシーを貫いてきた……