保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

政治

安倍政治を振り返る(3) ~倫理観無きマスコミ~

《忘れてはならないことがある。安倍晋三首相にまつわる複数の疑惑だ。うやむやのままに放置すれば、社会を支える倫理観が損なわれかねない。 (中略) 「モリ・カケ・サクラ」。妻が名誉校長に就いていた森友学園への国有地売却問題、「腹心の友」が理事長…

安倍政治を振り返る(2) ~「憲法とは権力を縛るもの」とは絶対か~

《「憲法とは何か」という教科書的な定義にさえ、首相は疑義を挟み込んだ。「憲法とは権力をしばるもの」という素朴でわかりやすい理解に対し、「かつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考えだ」と国会で反論した》(9月3日付東京新聞社説) <憲…

「このまま行けば日本は終了」?

ネットを見ていて「このまま行けば日本は終了」という表題が目に入った。一体だれがこのようなことを言っているのか気になって記事を見てみたら、米国在住作家の冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ)氏によるものであった。「朝まで生テレビ」や「正義のミカタ」…

アベノミクス検証について(4) ~トリクルダウン~

《アベノミクスの恩恵を受けたのは、大企業など一部にとどまった。大企業や富裕層が潤えば、それが滴り落ちるように地方や中小零細企業にも行き渡る、という「トリクルダウン」理論のシナリオ通りにはいかず、かえって格差を広げている。多くの国民にとって…

アベノミクス検証について(3) ~計画経済か家父長的か~

《金融緩和と財政出動だけでは景気を刺激しても一時的で終わるのが通例だ。民間主導の成長にバトンタッチできなければ、本格的な回復は望めない。アベノミクスも金融、財政に続く第三の矢として成長戦略の強化を目指した。 首相は選挙のたびに成長戦略と称し…

アベノミクス検証について(2) ~アベノミクスの影~

《誤算の最大の要因は、賃金が伸び悩んだことだ。円安に伴い、大企業は輸出で潤った。だが国民には十分還元されず、景気の柱である消費は低調だった。 格差問題も深刻化した。首相は雇用改善を強調したが、賃金が低い非正規労働者が大半だった。一方、株高の…

アベノミクス検証について(1) ~アベノ「ミックス」の蹉跌(さてつ)~

各紙社説が安倍政権最大の看板政策「アベノミクス」の検証というか再批判を行っている。 《安倍政権はまず、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を掲げた。金融政策手法の「異次元」さこそ際だったが、この「3本の矢」自体は不況…

石破茂氏は「オワコン」だ!(3) ~負のオーラ~

《21世紀を端的に申し上げますが、世界の人口が倍になる。日本の人口が半分になる。それが21世紀であります》(産経ニュース2020.9.8 16:37) <日本の人口が半分になる>と言い切る石破氏は「予言者」なのか。おそらく何ら少子化対策を施さねばという前…

石破茂氏は「オワコン」だ!(2) ~民主主義命~

《民主主義。終わったとは言わないが、大きく変質を遂げた。それが平成だったと思う。大勢の人が参加をしなければ民主主義は成り立たない。正しい情報が有権者に与えられなければ、民主主義は機能しない。少数意見が尊重されなければ、民主主義は機能しない…

石破茂氏は「オワコン」だ!(1) ~ミスター自虐史観~

最近、「終わったコンテンツ(内容)」を「オワコン」と呼んだりするが、石破茂氏の発言を聞いているとまさに「オワコン」と思わざるを得ない。 自民党総裁選に立候補した石破茂元幹事長は、8日午後の所見発表演説会で、どうして戦前の日本が戦争になったの…

安倍外交を総括する(3) ~安全運転政権~

《安倍晋三首相が再登板した時、安全保障環境は、第1次政権のころと様変わりしていた。中国は世界第2位の経済大国になり、軍拡と海洋進出の動きを強めていた。大国化する中国にどう向き合うかが、政権の最重要課題となった。 このため、首相は保守的なイデ…

安倍外交を総括する(2) ~質量転化の法則~

《「積極的平和主義」「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」―この7年8カ月、安倍晋三首相は、そうした言葉で外交方針や成果をアピールしてきた。 首相官邸のホームページ(今年1月17日現在)によると、訪問した国・地域は80、飛行距離は地球40周分近…

安倍外交を総括する(1) ~安倍首相辞任の各国・地域の反応~

《憲政史上最長となった安倍政権は、日本としては例の少ない「外交の顔」をつくった。 しかし、それに見合うような成果は伴わなかった。数々の看板を掲げたものの、首脳の個人的関係の演出ばかりが上滑りした感がぬぐえない》(9月3日付朝日新聞社説) こ…

安倍首相退陣表明について(5) ~小人閑居して不善を為す~

《新型コロナの流行への対応は、ちぐはぐだったと言わざるを得ない。 2次にわたる大規模な補正予算で様々な給付措置を実現したものの、煩雑な手続きや、支給の遅れに批判が集中した。マスクの一律配付や、首相が寛(くつろ)ぐ動画の配信に、違和感を覚えた…

安倍首相退陣表明について(4) ~哲学無き政権運営~

《第2次安倍政権は、国民に次々と期待を振りまく政策を展開した。 発足早々、大規模な金融緩和や財政出動など「三本の矢」からなる「アベノミクス」でデフレ脱却を掲げ、経済成長への期待から株価は上昇した。円高傾向も反転した。 だが実質所得は伸びず、…

安倍首相退陣表明について(3) ~<安倍一強>は<多弱>の裏返し~

《長期政権は「安倍一強」とも呼ばれる政治状況を生み、与党議員や官僚らの間に、首相ら政権中枢に過度に配慮する忖度(そんたく)をはびこらせた。 格安での国有地売却が問題視された森友学園を巡る問題では、官僚機構のトップとして君臨してきた財務官僚が…

安倍首相退陣表明について(2) ~裏のある得手勝手な批判~

《選挙で得た数の力に物言わせて進めたのは、国民の知る権利を脅かす特定秘密保護法、集団的自衛権の行使を認める安全保障法制の制定だった。 治安維持法の再来とされる「共謀罪」法も忘れてはならない。 いずれも国民に正面から訴えて信任されたとは言えな…

安倍首相退陣表明について(1) ~最後まで難癖を付ける各紙社説~

安倍晋三首相が体調の悪化を理由に辞意を表明した。これを受け各紙社説は安倍政権の総括を行っている。が、権力批判は「正義」とばかりに罵詈雑言(ばりぞうごん)が飛び交っている。口角泡を飛ばす姿は、もはや「病的」と言うに相応しい。 ― 〇 ― 《首相在…

球磨川氾濫その後 ~もし川辺川ダムがあったなら~

《熊本豪雨で氾濫し、「暴れ川」の異名通り、過去にも浸水被害を生じさせてきた球磨川では、かつてその支流で建設が計画され、中止された川辺川ダムが改めて注目されている。 国が1966年に発表した計画は、地元で賛否が分かれて難航。2008年に蒲島郁…

戦後75年の終戦の日を迎えて(5) ~蛸壺歴史観~

《ぜひ読み返してほしい文章がある。安倍晋三首相が5年前に発表した戦後70年談話である。(中略) 明治の日本が世界の列強に屈しまいと立ち上がった日露戦争のような戦いは「植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけた」と肯定…

戦後75年の終戦の日を迎えて(4) ~戦後の偏った歴史観~

《開戦時、政府関係者の念頭を支配したのは日露戦争の成功体験だ。自らの弱点を正視せず、都合のいい歴史を思い出す精神構造が平和論を弱腰と排除した》(8月15日付毎日新聞社説) 日露戦争の成功体験が後々の判断に影響しているだろうことは否定しないが…

戦後75年の終戦の日を迎えて(3) ~戦前日本のポピュリズム~

《軍部の独走だけにとらわれず、開戦の背景にあるものにも目をこらす必要がある。見過ごせないものの一つがポピュリズム(大衆迎合主義)だ》(8月15日付毎日新聞社説) 最近流行りの「ポピュリズム」を戦前の日本に適用して歴史を再解釈しようというもの…

どうして「村山自虐談話」を取り消せないのか(2) ~自虐史観という檻~

村山富市元首相は言う。 「当時、私は「村山談話」の作成に際し、作成実務を担った担当幹部に対して、一番、肝心な事は、侵略と植民地支配によって、中国・韓国・朝鮮など、アジア諸国の人々に耐えがたい被害と苦痛を与えた歴史的事実を明確にして謝罪の意思…

どうして「村山自虐談話」を取り消せないのか(1) ~歴史を政治的に決め付けるな!~

終戦の日の15日、村山富市元首相が「村山談話に託した想い」と題したコメントを公表した。曰く、 「『村山談話』は、中国・韓国あるいは米国・ヨーロッパなど、世界各国の人々や政府から、高い評価を受け続けているようで、光栄なことだと思います」 日本…

被爆75年に当たって(3) ~平和主義の「倒錯」~

《まず世界の核兵器の9割を専有する米国とロシアが削減に動くべきだ。 両国に残る唯一の核軍縮ルールである新戦略兵器削減条約(新START)は、来年2月に期限を迎える。青天井の軍拡を防ぐために、両政府は延長の合意を結ばねばならない。 リスクの削…

被爆75年に当たって(2) ~核廃絶こそ恐怖~

私は「核抑止論」が正しいと言っているのではない。ただ「力の均衡」(balance of power)が戦争や紛争を抑止する作用があることは否定しがたいことだと思うだけである。 《75年が過ぎて、いまだ非核の願いは実らない。核の均衡が戦争を止めるという虚構を…

被爆75年に当たって(1) ~「核抑止論」は「虚構」~

《大半の核兵器は、一触即発の臨戦態勢に置かれている。戦争の意図がなくとも、偶発や誤算から核攻撃の応酬がおきる危うさと隣り合わせだ》(8月5日付朝日新聞社説) 戦争状態にないのに誤作動によって核ミサイルが飛び交うなどと危ぶむのは「妄想癖」が過…

再び敵基地攻撃能力について(3) ~愚かなる論理の飛躍~

《敵基地攻撃能力は「専守防衛」から逸脱するとの懸念が根強く、与野党から慎重な検討を求める声が上がる。専守防衛は日本の防衛政策の根幹である。拙速な議論は許されない》(7月18日付南日本新聞社説) <専守防衛>などという自縄自縛(じじょうじばく…

再び敵基地攻撃能力について(2) ~専守防衛の檻に閉じ込められた日本~

《「敵基地攻撃能力の保有」を事実上求める自民党の提言は、「専守防衛」の憲法9条を逸脱するのでは、との疑問が拭えない。地域の軍拡競争が加速すれば、真の抑止力にもならないのではないか》(8月5日付東京新聞社説) この際、憲法9条についてじっくり…

再び敵基地攻撃能力について(1) ~周辺国にお伺いを立ててきた日本~

4日午前行われた河野太郎防衛相の記者会見でのやり取りが話題になっている。 東京新聞上野実輝彦記者:安全保障政策の見直しに関して自民党提言にあったような相手国の領域へのミサイル阻止能力等検討する場合はですね、周辺国からの理解というのが重要にな…