保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

参院選:れいわ新選組の議席獲得について(1) ~とても国会議員として活動できるとは思えない~

《山本太郎代表率いる「れいわ新選組」は4月に組織を立ち上げたばかりなのに、消費税廃止などの政策で「台風の目」となり、比例区で2議席を獲得した。 当選したのは、難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の船後靖彦さんと、重度障がい者の木村英子さ…

日本の三権分立について(2) ~国会の不活性こそ改めよ~

《問われなければならないのは、安倍政権下での民主主義の在り方、三権分立の危機ではなかろうか》(7月4日付毎日新聞社説) と社説子は言う。 《日本の政治は、内閣(政府)が国民を代表する国会の信任で存立する議院内閣制だが、新憲法下でも久しく「官僚…

日本の三権分立について(1) ~改憲は切迫した状況になってからでは遅い~

《参院選は、国会の著しい機能低下が指摘される中での審判でもある。三権分立の機能不全を放置していいのか、公約と併せて問いたい》(7月4日付東京新聞社説) まさに東京新聞的視点である。参院選を通じて<三権分立の機能不全>などというものが問題とされ…

毎日社説:勘違いだらけの戦後日本外交論(2) ~「米国なかりせば」とはならない~

《安倍政権で際立つのは、米国依存だろう。米国の影響力を通じて日本の権益を確保するという姿勢だ》(7月5日付毎日新聞社説) これは独り安倍政権だけの問題ではない。戦後を通して、日本は一貫して<米国の影響力を通じて日本の権益を確保するという姿勢>…

毎日社説:勘違いだらけの戦後日本外交論(1) ~米国隷属と連合国隷従~

毎日新聞社説子は言う。 《冷戦後の世界をリードした米国の影響力が後退し、台頭する中国やロシアが存在感を増している》(7月5日付毎日新聞社説) <台頭する>は冗語のように思うけれども、それは措こう。 成程、米国の影響力が後退し中国が台頭してきたこ…

年金問題について(3) ~家族の復興こそ重要~

《日本の将来設計を描くとき、最も基礎的な条件は人口減少である。しかも平均寿命は延び続ける。この人口構成の大変動に耐えうる社会保障が求められている》(7月3日付毎日新聞社説) <将来設計を描く>とは、まさに左翼「設計主義」の謂(い)いであり、ソ…

年金問題について(2) ~家族解体による孤立感や疎外感~

《内閣府の国民生活に関する世論調査(18年度)で、人々が感じる悩みや不安のうち最も多いのは「老後の生活設計」である。 一方、人々が充実感を感じるのは「家族だんらんの時」が最多だ。「友人や知人と会合、雑談している時」も多い。家族や隣近所のつな…

年金問題について(1) ~年金問題を争点化するのは馬鹿げている~

《年金制度は、税財源で運営される生活保護のような「公助」ではなく、働く人が保険料を出し合って老後に備える「共助」のシステムだ。(中略) 若い世代からの「仕送り」方式のため、高齢者が増えて現役世代が減り続ければ制度自体がもたない。 このため世…

西日本新聞社説:「日本が『中国化』している」について(2) ~「言論の自由」の履き違え~

《公職選挙法は225条で「選挙の自由妨害」の一つに「演説の妨害」を挙げている。しかし、拡声器も使わない個人のヤジに法的な「演説の妨害」を適用するのはかなり無理がある》(7月21日付西日本新聞社説) 法律的にはそういうことなのであろう。だから道徳的…

西日本新聞社説:「日本が『中国化』している」について(1) ~針小棒大の妄想~

《2019年7月15日。私はこの日を「日本が中国化した日」として記憶することになるかもしれない》(7月21日付西日本新聞社説) とおどろおどろしいことを社説子は宣(のたま)う。 《この日、安倍晋三首相が参院選の応援のために札幌市を訪れた。その際、街頭…

戦後日本を強化する憲法改正論について(4) ~「後法優先の原則」~

《九条に自衛隊の存在を明記すれば、戦後日本の平和主義は変質する恐れがある。(中略) 自民党案では、九条には国と国民を守るため「必要な自衛の措置をとる」として「自衛隊を保持する」との条文を加える。「自衛の措置」の明文化は、集団的自衛権の行使を…

戦後日本を強化する憲法改正論について(3) ~「東京裁判史観」を見直せ~

《憲法は国家の基本原則を定めたものだ。国家としての連続性を保証するものでもある。時代を超えて、変えてはならないものがある》(7月7日付毎日新聞社説) だったらどうして敗戦後、大日本帝国憲法は継承されなかったのか。実際、日本側は継承しようとした…

戦後日本を強化する憲法改正論について(2) ~安倍氏も野党も同工異曲~

《安倍氏は憲法を「国の理想を語るもの」とし、「国家権力を縛る立憲主義」の観点に立つ野党との主張の隔たりは大きい》(7月7日付京都新聞社説) が、これらは同じ考えを別の角度から指摘したに過ぎないのだと思われる。「国の理想を語るもの」としての憲法…

戦後日本を強化する憲法改正論について(1) ~衣の下の鎧~

安倍晋三首相は言う。 「憲法審査会はこの1年、衆院では2時間余り、参院では3分しか議論していない。おかしいじゃないか」(7月7日付毎日新聞社説) この指摘はその通りである。護憲派が憲法改正議論を進めたくないがゆえに審査会を開かないというのは職…

立憲・枝野氏の邪教の勧め

立憲民主党の枝野幸男代表が、群馬県高崎市での街頭演説で、安倍晋三首相について次のように述べたという。 《相も変わらず光の部分を一生懸命お話しになる。たしかに株価は2倍に上がり、大企業のもうけは過去最高になった。大変結構なことだ。ただ、光だけ…

消費増税賛成派も反対派も根無し草(3) ~せせこましい議論よりも「大きな絵」が必要だ~

《安倍首相は増税を確約して、参院選に臨む。野党はそろって、中止や凍結を訴える。 10%への増税は、ふくらむ社会保障費の財源とするため、民主党政権時代の7年前に法律で定められた。消費税を政争の具にしないよう、当時野党の自民党と公明党も合意した…

消費増税賛成派も反対派も根無し草(2) ~財政再建派の思い込み増税主張~

《過去の税率引き上げで長期の消費低迷を招いたのを警戒し、与党は「十分な備え」を強調する。増税収入分5兆7千億円に対し、キャッシュレス決済の買い物への5%ポイント還元やプレミアム商品券発行など総額2兆円超を景気対策に充てる大盤振る舞いだ。公…

消費増税賛成派も反対派も根無し草(1) ~日本は世界一の借金国という嘘~

ここに来て野党が、おそらくは選挙目当てであろう、消費税反対の狼煙(のろし)をあげている。 が、消費増税の話は「財政再建」の話が元となっており、この点に関しては野党も反対ではなかったはずである。 《日本の財政は先進国で最悪だ。国債や借入金を合…

幼稚な国・韓国

《韓国政府は12日、ハイテク製品などに不可欠の材料が韓国から北朝鮮に輸出されたとする日本側の主張について、国際機関の調査を求めた》(Bloomberg7/12(金) 16:36配信) 一見、公正客観的な調査を求めたかのように思われるかもしれないが、どうして韓国政…

年金問題は参院選争点になり得るか

《産経新聞社とFNNが実施した参院選の中盤情勢調査で、重視する政策・争点を聞いたところ、「年金など社会保障」が40・6%で最多だった。「老後資金2千万円」問題を受け、年金をはじめとする社会保障への有権者の関心が高いことが浮き彫りになった》…

政治家の失言について(2) ~御用学者の偏見~

政治家の失言について、 《甲南女子大学の山田尚子教授(心理学)は「『注意を引きたい』『感銘を与えたい』と思い、インパクトが強いことを言おうとする気持ちがある」と分析。ジョークやリップサービスのつもりが問題になるケースも少なくない》(2019/7/5…

政治家の失言について(1) ~表層的言葉狩りはやめるべきだ~

神戸新聞がこの1年で問題となった国会議員や官僚の言葉として次のような一覧を掲載している。 (2019/7/5 15:00神戸新聞NEXT) 曰く、 《与野党を問わず、国会議員の不用意な失言や暴言が目立っている。背景として、有識者らは「断言型」の演説の流行や、イ…

福島瑞穂議員「2千万円貯めるより、1票で変える方が簡単」発言について

福島瑞穂・社民党副党首が、千葉県市川市での街頭演説で次のように述べたという。 「老後2千万円が必要という金融庁の報告書に、私、本当に怒りました。長生きすると2千万円必要、死ぬまで働け、年金をあてにするな。おまけに投資せよ、というものです。自…

「非韓三原則」について(3) ~歪んだマスコミの正義面~

《政治的な目的に貿易を使う。近年の米国と中国が振りかざす愚行に、日本も加わるのか。自由貿易の原則をねじ曲げる措置は即時撤回すべきである。 安倍政権が、韓国への輸出の規制を強めると発表した。半導体をつくる材料の輸出をむずかしくするほか、安全保…

「非韓三原則」について(2) ~「報復」ではなく「優遇措置」をなくすだけ~

《スマートフォンやテレビなどに使われる半導体関連材料について輸出手続きを簡略化できる優遇措置をやめる。法令順守が適切でない事案があり、輸出管理を徹底することにした。個別輸出ごとの申請が必要となり、これまでより輸出に時間がかかる。 また、国と…

「非韓三原則」について(1) ~「ルールに基づく自由貿易の推進」の愚~

《長年、朝鮮半島の歴史や政治を研究してきた筑波大名誉教授の古田博司氏は、かねて「非韓三原則」を唱えてきた。韓国に対しては「助けない、教えない、関わらない」ことが肝要であると》(7月6日付産經新聞「産經抄」) 明治期以降の朝鮮の態度を見るとまさ…

安倍失言:大阪城のエレベーター設置は「大きなミス」について

《大阪で開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の28日の夕食会で、議長を務める安倍晋三首相が、大阪城にエレベーターを付けたのを「大きなミス」と発言したことに、波紋が広がっている。来年の東京五輪・パラリンピックを控える中で、バ…

丸山穂高議員を「陶片追放」しようとする産經「浪速風」の非常識

ついに産経新聞までもが<市民感覚>を神の声のように見るようになってしまった。 《古代ギリシャのテミストクレスといえばペルシャ艦隊を破った軍人、政治家だが、あくの強い人間でもあったらしい。ヘロドトス「歴史」によると賄賂を使い私腹も肥やした。危…

岩井志麻子「韓国人は『手首を切るブス』」発言について

5月18日放送のテレビ番組『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)で、2月に韓国の文喜相(ムンヒサン)議長が天皇陛下(当時)に対し謝罪を要求した一件の議論で、韓国人の気質を問われた作家・岩井志麻子女史の発言が波紋を呼んだ。 「とにかく『手首切るブ…

トランプ米大統領の日米安保破棄発言について

《トランプ米大統領が日米安全保障条約を破棄する考えを側近に漏らしていたと米ブルームバーグ通信が報じた。米軍普天間飛行場の移設についても「(米軍の)土地の収奪だ」として、日本政府に金銭的補償を求める考えを示していたという。 米国が本当に破棄を…