保守論客の独り言

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参院選:れいわ新選組の議席獲得について(1) ~とても国会議員として活動できるとは思えない~

山本太郎代表率いる「れいわ新選組」は4月に組織を立ち上げたばかりなのに、消費税廃止などの政策で「台風の目」となり、比例区で2議席を獲得した。

 当選したのは、難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の船後靖彦さんと、重度障がい者の木村英子さん。

 当事者が国会で障がい者政策の議論に加わり、さらに議員活動を通して現場の声を国政に反映させることは、大きなインパクトを持つ》(7月23日付沖縄タイムス社説)

 山本太郎氏は他党には絶対に真似の出来ない「禁じ手」を使った。重度障礙(しょうがい)を集票のための「広告塔」に据えたことである。

 このような言い方は「失礼」だと批判される方もいるだろうが、御両名が政治的一家言をお持ちであるという話は聞かないし、聞こえてくるのはただ山本太郎代表の声だけである。

 果たして御両名はどのような政治信条をお持ちなのだろうか。

《障害の有無にかかわらず、子どもから高齢者まで等しく暮らしやすい社会を構築する「ユニバーサル化」は今や世界標準の価値観だ。

 重度の身体障害者2人が当選した今回の参院選は、国会にユニバーサル化を迫る契機となっている。

 比例代表でれいわ新選組から当選した舩後靖彦氏と木村英子氏はともに大型の車いすと介助者なしでは活動できない。本会議場の改修など設備面のバリアフリー対応のほかにも検討すべき課題は多い。

 舩後氏は筋萎縮性側索硬化症(ALS)のため会話が難しく、目と口のわずかな動きで文字盤やパソコンを使って意思を伝える。質疑も、採決での賛否表明も、介助者を通して行うことになるだろう》(7月25日付朝日新聞社説)

 必要があれば、国会をバリアフリー化するのも大いに結構なことだと思う。が、当選されたお二人は果たして国会議員としての活動が可能なのだろうか。「ユニバーサル化」したけれども、結局はお二人は山本太郎氏の単なる「傀儡(かいらい)」でしかなかったというのでは甲斐がない。

《民主主義は国民の代表が国会で議論することによって成り立つ。障害があるから十分に議論できないということがあってはならない。国会の設備や制度に問題があれば、それを改善し、最大限の意見表明を保障する努力が与野党に求められる》(同)

 確かにそうだ。だから「ユニバーサル化」は必要なのだけれども、そういった環境整備が十分果たされたとしてもお二人は<十分に議論できない>のではないかとの疑問符が付く。【続】