保守論客の独り言

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歴史を知らぬ石破氏の危うさ

自民党石破茂・元幹事長は5日、悪化の一途をたどる日韓関係について、戦前の朝鮮半島統治で日本が創氏改名などを進めた歴史的背景を考えるべきだと指摘した。徳島市内での講演で語った》(10月5日付朝日新聞デジタル

 石破氏は言う。

「なぜ韓国は『反日』か。もしも日本が他国に占領され、(創氏改名政策によって)『今日から君はスミスさんだ』と言われたらどう思うか」(同)

 が、韓国併合は併合(annexation)であって植民地化(colonization)ではない。これを<占領>と呼ぶのは誤りである。

 また、韓国側が名前を奪われたと主張する<創氏改名>も強制ではなかった。実際、韓国名を貫いた人もたくさんいた。

 早速ツイッター上で、この石破氏の発言に批判が相次いでいる。

「日本の朝鮮統治時代の創氏改名は、任意であり強制ではありません。現に当時の朝鮮半島の知事や議員、警察署長や軍の将官の中にも、そのまま朝鮮名を使う方が多くいました。小沢一郎さんの「天皇騎馬民族起源説」や、石破茂さんの創氏改名論など、全くの不勉強か朝鮮への媚び」(山田宏 自民党参議院議員

石破茂氏が講演で「なぜ韓国は反日か。日本が他国に占領され『今日から君はスミスだ』と言われたらどう思うか」。創氏改名は別に強制じゃないよ。それでも日本人名に変えた人は大勢いた。石破君、こんなことも知らないの?総理に嫌われるはず。もう野党に行きなさい」(加藤清隆(政治評論家))

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《石破氏は弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮など緊張関係の続くアジア情勢を念頭に、「いかに努力をして(関係を)改善するか。好き嫌いを乗り越えなきゃいけないことが政治にはある」と説明。「相手の立場を十分理解する必要がある。日韓関係が悪くなって良いことは一つもない」と述べ、日韓の連携の重要性を強調した》(同、朝日新聞デジタル

 私は、今のような関係悪化によって、「お人好し」日本がこれまで韓国を助けてきたことがいかに甲斐なきものであったのかが知られてむしろよかったと思っている。困っている人を助けるのは善であり、助けてもらった側はこれに感謝するという日本の倫理が万国共通のものではないということを前提とすることが外交を考える際には不可欠である。韓国には韓国なりの価値観がある。

 <相手の立場を十分理解する必要がある>。それはその通りである。韓国は北朝鮮との統一を願い、反日政策を行っている。そのことを十分に理解すれば、日本側が譲歩できるところはない。

 にもかかわらず<日韓の連携の重要性>などという石破氏の政治センスのなさは致命的である。