2021-01-01から1年間の記事一覧
《コロナ下で露呈したのは、世論からかけ離れた政権の認識だ。 記者会見で首相は、コロナ対策について「明かりは、はっきりと見え始めている」と語った。多くの人の実感とはほど遠い》(8月27日付毎日新聞社説) 成程、菅義偉首相の発言には疑問もあろう…
《政策を決める首相の資質や政治手法自体に疑問符がつけられている。根拠なき楽観、異論に耳を貸さない独善的態度、専門知の軽視、国民の心に届く言葉の欠如……》(8月27日付朝日新聞社説) 自分のことを棚に上げて、菅義偉首相を<独善的態度>などとよく…
各紙社説が「自民党総裁選」について意見を述べている。が、中身のないことと言えばこの上ない。 「ロックダウン」を求める声が上がる中で憲法に「緊急事態条項」がないことの不備を指摘する社説もなければ、アフガニスタンの在留邦人を救出出来ないことが平…
《分科会に代表されるゼロコロナポリシーは強い私権制限を行使している台湾、ニュージーランド、ベトナムですら成功しておらず、ワクチン接種率も感染率も低いこれら(の)国は新型コロナ感染拡大から1・5年たった今でもまったく出口が見えていない。 集団…
新型コロナウイルス感染症の恐怖を煽るマスコミ報道に異論を唱え、政府分科会の判断と日本医師会の対応を批判している、医師で元厚生労働省医系技官の木村盛世女史の意見が大変参考になる。 《日本は、安倍前首相時代からウィズコロナポリシーを貫いてきた……
《新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからぬ中、全国知事会は20日、オンラインでコロナ対策本部の会合を行い、感染力の強いデルタ株に対して緊急事態宣言では効果が見いだせないと指摘、人流抑制の時限的措置として「ロックダウン(都市封鎖)」のよ…
突如伏兵が現れた。前総務相の高市早苗衆院議員である。 《女性初の総務大臣や衆議院議院運営委員長を歴任してきた自由民主党の高市早苗衆議院議員が、8月10日発売の「文藝春秋」9月号に「総裁選出馬宣言」となる論文を寄稿した。政権構想となる「日本経済強…
一番の問題は「小選挙区制」である。小選挙区制は当選者が1人なので必然、政党を選ぶ選挙となる。逆に言えば、人を選ぶ選挙とならない。そのため選挙を通じて人は育たない。 選挙を通じて人を育てるためには、かつてのような「中選挙区制」に戻すことが望ま…
《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査で、次の首相にふさわしい政治家を尋ねたところ、河野太郎行政改革担当相が17.9%で、5月の調査から4カ月連続でトップだった。前回調査(7月17、18両日実施)で3位だった菅義偉(…
8月15日を「敗戦記念日」と考えるものもいる。日本は戦争に負けた。が、大東亜戦争後、亜細亜は欧米の植民地支配から解放され、多くの国が独立を果たしたのである。 《1941年に合衆国と英国を一時的に打ち破ることによって、日本は西方列強が無敵では…
1920年(大正9年)レーニンはモスクワ共産党細胞書記長会議で次のように述べた。 《全世界における社会主義の終局的勝利に至るまでの間、長期間にわたってわれわれの基本的原則となるべき規則がある。その規則とは、資本主義国家間の矛盾対立を利用して…
《菅政権になって初の「終戦の日」のおととい、3人の閣僚が靖国神社に参拝した。菅首相は参拝せず、自民党総裁として私費で玉串料を納めるにとどめたが、その2日前には、自衛隊を指揮監督する立場の防衛相を含む2閣僚の参拝もあった。敗戦から76年、首…
《平和なくして平等はなく、平等なくして平和はない――。市川(房枝)は晩年、そう強調した。 違いを認め合い、対等な立場で個人の尊厳が守られている国の間で戦争は起きないし、逆に戦争が起きれば平等も尊厳も、そして生存自体も脅かされる》(8月15日付…
《「男女に等しく政治的な権利を」という今では当たり前の主張は、男尊女卑の家父長的家族制に基礎をおく戦前の体制と真っ向から対立するものだった。このため当時の運動は、男女平等の本質を説くより、「台所と政治をつなぐ」ことの利点を訴えるという、妥…
《ポップスからルソーに至る、さらにはロールズにまで達する「自然状態」という虚構のなかで、能力差のない人間の集まりというものを空想し、そこで「人は生まれながらにして平等である」というふうに自然権を謳(うた)うのはもう止めようではないか。人間…
今年の「敗戦記念日」の各紙社説はいよいよネタが尽きた感が強い。読むに値する情報がない。 そんな中、朝日新聞だけは、褒めるのも変な話ではあるが、しっかり独自路線を貫いている。 《戦後の日本が憲法を手にめざしたのは、国民が主権を行使し、個人が等…
「ワクチンパスポート」については、イケイケの産經よりも石橋を叩いて渡ろうとする毎日の意見に私は共感する。 《既に一部の自治体や企業は、接種後に発行される証明書を提示した人に対し、地域の買い物に使える割引券を配布するといった特典を設けている。…
《経団連はイベントの入場、国内ツアーの参加、介護施設や医療機関での面会などで、人流の制限緩和に活用できると提案している》(7月26日付産經新聞主張) <人流>という言葉はコロナ禍で生まれた造語である。物の搬送における「物流」のごとく人を流れ…
《新型コロナウイルスワクチンの接種履歴を示す証明書「ワクチンパスポート」の申請受け付けが26日から始まる。 個別申請に基づいて発行し、一部の国・地域に渡航した際にこれを提示すれば入国後の隔離期間が免除・緩和される》(7月26日付産經新聞主張…
《私たち自身も過去と向き合わなければならない。五輪開会式のショーディレクターがかつてユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を揶揄(やゆ)したとして解任された問題では、負の歴史が共有されていないことがあらわになった。戦時中の日本による加害行為を含…
《被爆者の悲願だった核兵器禁止条約が発効してから初めての原爆忌である。 あの日、強烈な熱線や爆風、放射線で町は一瞬にして焼け野原となった。1945年末までに約20万人もの尊い命が奪われた。 生き残った被爆者たちは放射線による健康被害に苦しみ…
《広島はきょう、長崎は9日に「原爆の日」を迎える。 1945年夏、2度にわたる米軍の原子爆弾投下により、20万人を超える市民が犠牲になった。放射線を浴びた多くの人が今なお健康被害に苦しむ。 惨禍の記憶を次世代に伝え、二度と核兵器が使われない…
《米国の退潮に伴い「核の傘」の信頼が弱まり、同盟国に核武装の連鎖が起きかねない。世界ではそんな懸念も論じられる。科学者らが警告する地球滅亡までの終末時計は、最悪の100秒前で止まったままだ》(8月6日付朝日新聞社説) 《米科学誌が人類滅亡ま…
《世界はいま、核の恐怖の果てにある破局か、それとも、より安全な共生の未来か、どちらの道へ進むかの分岐にある。 米国と中国の覇権争いを筆頭に、欧州・アジア・中東で国家間の対立が熱を帯び、核戦争の不安を高めている。 一方で、だからこそ協調の価値…
《(平和憲法と経済力)どちらもがルサンチマンのはけ口であったがゆえに、自己制御が不可能なまでに強力でありつづけ、今も強力である。これあるがゆえに日本人は自分で自分を不自由にしている。しかし、このどちらもがアメリカの言うがままにならないため…
ルサンチマンとは外のもの、他のもの、自己でないものに対して否と言うとき、外へと向かうべき真の反応、つまり行為による反応が自己自身の無力さから拒まれているために、価値を定める眼ざしを逆転させ、想像上の復讐によってだけその埋め合わせをつけよう…
《コロナ禍で開幕した東京オリンピック…日本人アスリートの金メダルラッシュがテレビを賑わせている。一方、創業以来最大の赤字を出した朝日新聞をはじめ厳しい経営が続く新聞業界は、期待したスポンサー企業の広告が入らず困惑している》(日刊ゲンダイ2021…
The commentator points to recent remarks by high-ranking Japanese officials as the motivation behind his proposal. Japan's Defense Minister Nobuo Kishi and his deputy, Yasuhide Nakayama, have spoken in support of Taiwan's security in the f…
ニューズウィーク誌に ‘China Officials Share Viral Video Calling for Atomic Bombing of Japan’(中国政府関係者、日本への原爆投下を呼びかける動画を公開)と題する恐ろしい記事が掲載された。 Communist Party officials in northwestern China appear…
《そもそも新しいタイプの風邪ウイルスである新型コロナが、どれだけワクチンが普及しようが「ゼロ」になる可能性は著しく低い。それにもかかわらず無理やり「ゼロ」を目指し、例えば緊急事態宣言を頻発するようになれば(仮に政府が徹底的な補償を行ったと…