保守論客の独り言

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ウイズコロナかゼロコロナか(1) ~木村盛世女史の好提言~

新型コロナウイルス感染症の恐怖を煽るマスコミ報道に異論を唱え、政府分科会の判断と日本医師会の対応を批判している、医師で元厚生労働省医系技官の木村盛世女史の意見が大変参考になる。

《日本は、安倍前首相時代からウィズコロナポリシーを貫いてきた…多くの人が医療体制を強化し、不幸にして感染して重症化した人には病院で必要な治療を受けられる安心感を国民に与え、かつ経済活動、社会活動を両立させることに主眼を置いてきたのである。

他方、分科会、日本医師会主導の考え方、ゼロコロナポリシーである。すなわち、コロナは死の病と煽り、緊急事態宣言を連発し、コロナの封じ込めを狙う(ゼロコロナ)》(木村盛世マスコミが報じない「ワクチン接種」が進む日本で、感染者がへらない『驚きのウラ事情』」:現代ビジネス 2021.08.28

 <ウイズコロナ>とは、<ゼロコロナ>のようにコロナを完全に抑え込もうとするのではなく、コロナと共に生活していこうということである。<ゼロコロナ>政策は、一聴(いっちょう)聞こえが良いように思われるかもしれないが、コロナを無理矢理抑え込もうと、やれ「自粛」だ、やれ「ロックダウン」だ、などと経済を止めれば、我々の生活自体が立ち行かなくなってしまう。大事なのは我々の暮らしである。自分たちの首を絞めてまで<ゼロコロナ>に拘(こだわ)るのは愚の骨頂である。

 問題の1つが、

《新型コロナを「指定感染症、第1類ないし2類相当」というSARS(感染者数世界で累計8000人、死亡率11%)、MERS(世界で累計3500人、死亡率35%)、エボラ出血熱(世界で累計3万人、死亡率50%)相当の扱い》(同)

にしていることである。

《開業医・日本医師会はそもそもコロナにかかわりたくないので保健所と病院任せにつきる。

医療機関は、コロナ患者を受け入れることによって、赤字になる医療機関が多く、一度院内感染が起これば、濃厚接触者たる医療従事者が休まなければならず、更なる追い討ちがかけられる。

また、院内感染でも起ころうものなら、マスコミに叩かれて、他の患者がやって来なくなる。すなわち新型コロナウイルスは、医療機関にとって関わりたくない病気なので、開業医は来てほしくないのである》(同)

 新型コロナの指定感染症の類型を今の1,2類相当からインフルエンザと同じ5類に下げれば、特別な医療体制が不要となり、医療逼迫は一気に解消される。にもかかわらず最高度の1,2類相当のまま据え置いているのは、やはり意図的と言わざるを得ない。色々な意味で「好都合」なのであろう。【続】