保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

ウイズコロナかゼロコロナか(2) ~感染者数だけにこだわる愚~

《分科会に代表されるゼロコロナポリシーは強い私権制限を行使している台湾、ニュージーランドベトナムですら成功しておらず、ワクチン接種率も感染率も低いこれら(の)国は新型コロナ感染拡大から1・5年たった今でもまったく出口が見えていない。

集団免疫獲得においてはもっとも立ち遅れており、優等生どころか周回遅れ。感染力が強く、世界で2億人もの患者がすでに発生した新型コロナにおいて、ゼロコロナポリシーは絵に描いた餅》(木村盛世:現代ビジネス 2021.08.28

 物事には限度というものがある。<ゼロコロナ>だけに気を取られて、国民の生活を抑え込み続けては、経済的にも精神的にもいずれ破綻してしまうだろう。コロナ死が減っても自殺者が増えるようでは総合的に見てとても合格点はあげられない。

《今こそ、現実的かつ唯一の活路であるウィズコロナ路線を明確にすべきである。その際は、医療体制を強化し、医療オールジャパン体制をとる必要がある。(中略)

もう一つは、2類相当という医療の足かせを撤廃する事である。この足かせのために、例えば東京都にある10万床の内、6,000(6%)床しかコロナ用に確保できないし、都内にある病院650の内75病院(11%)しかコロナを受け入れていないし、都内にある2500のICU・準ICUのうち、390(うち251床を使用)しかコロナ用に確保できていない》(同)

 非現実的な<ゼロコロナ>政策をやめ、現実的な<ウイズコロナ>政策に切り替え、従来の指定感染症から新型インフルエンザ等感染症へ分類し直すことが現在のような新型コロナを巡る社会的混乱を収めるためにも必要なのではないか。

《医療オールジャパン体制からほど遠い状態にあるのは、(1)2類相当という足かせ、(2)日本医師会・開業医がコロナにかかわりたくないと逃げ回っている、(3)現場をわかっていない分科会が学者目線で視野狭窄的にゼロリスク・ゼロコロナを追及している、からである》(同)

 このようなより本質的な議論はテレビのワイドショー番組ではほとんどといって聞かれない。感染者数の増減ばかりが問題にされてしまっている。が、東京や大阪などの大都市では、無料のPCR検査まで登場し、感染者数を拡大することに躍起である。

 判定が疑問視されているPCR検査を続けんがために感染者数を水増ししようとしているのか、感染者数を増やして危機を煽りワクチン接種者を増やしたいということなのか、感染者数が増えればワイドショーの視聴率も上がるからなのか、将又(はたまた)感染拡大を煽って社会を混乱させようとしているのか。

 「怪しげな力」が渦巻いている、などということはないのだろうか。【了】