保守論客の独り言

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安倍首相の野次「意味のない質問だよ」について(3) ~このままでは国が亡びる~

《国会審議が何のために行われるのか首相は理解していない。

 国会審議は、提出議案の可否を決めるとともに、国政に関する調査を行うためにある。また首相や閣僚は「答弁又(また)は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない」と憲法は定める。

 つまり国会は議員の質問に答える場であって、政府による反論や宣伝の場ではない。たとえ相手が野党でも、首相らが最大の敬意を払って審議に臨むべきは当然だ。

 野党の質問を「意味のない質問だよ」などと揶揄(やゆ)するのは、国会の権能をまったく理解せず、国権の最高機関であり唯一の立法機関である国会を冒涜し、議会制民主主義を危うくする暴言である》(214日付東京新聞社説)

 言いたいことは2つある。1つは、首相の反論を許さない野党議員の誹謗中傷はどうして許されるのかということ。もう1つは、このまま国会が難癖付けの場であり続ければ、日本は沈没してしまうのではないかということである。

 詳しくは稿を改めるけれども、国会を正常な議論の場に戻すために、自民党を2つに割って健全野党を作るべきではないかと私は思っている。親中派、親韓派を分離して、習近平主席を国賓として迎えるのかどうか、韓国とどのようにして関係修復を図るのかを国会の場でしっかり議論すべきである。

《そもそも辻元氏の発言は罵詈雑言だったのか。発言を振り返る。

 「鯛(たい)は頭から腐る。上層部が腐敗していると残りもすぐに腐る。首相が桜とか加計とか森友とか、疑惑まみれと言われている。ここまできたら頭を代えるしかない」

 首相には耳が痛いだろうが、罵詈雑言ではなく的を射た発言だ》(同)

 建設的な議論が出来ない出来損ないの国会議員こそが腐っているのである。そしてそれを擁護するマスコミも腐っている。国会議員やマスコミがやるべきことは建設的議論なのではないのか。議論すべき課題は山ほどある。にもかかわらず難癖付けに終始し続け、国を停滞させるのは「クズ」である。

《日本が直面する重要な問題を論じ、法律をつくり、危機を乗り越えていく方策を打ち立てるのが国会の本来の役割であるはずなのに、一向にそうなっていない。

 今の国会の機能不全は「論外だ」と難じざるを得ない。与野党と政府に猛省を促したい》(214日付産經新聞主張)

 機能不全であることはコロナウイルスの後手後手の対応を見ても明らかである。日本も不足しているマスクを中国に献上する「朝貢外交」を見ても無残としか言い様がない。このままでは国が亡びてしまう。【了】