保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

共産主義者に乗っ取られた観のある東京五輪について

橋本聖子東京2020組織委員会会長と「MAZEKOZEアイランドツアー」の総合構成・キャスティング・監督・総指揮を担当する女優の東ちづる女史の対談が東京2020オリンピック競技大会公式ウェブサイト「​東京2020​」に掲載されている。

「東京2020大会が決まったときは、日本のカルチャーが変わるきっかけになる、特にあまり知られていないものが知られるビッグチャンスになると思いました」(東)

 日本文化を自分本位で変えてしまおうということである。

「(「MAZEKOZEアイランドツアー」)の台本を拝見して、「これだ」と思いました。障がいのあるなし、ジェンダー、国籍など関係なく、いろいろな人が当たり前のようにそこにいて、それぞれが表現している。大会のテーマとして「多様性と調和」がありますが、まさに「これなんだ」という感じです」(橋本)

 この発言からも橋本会長が「現実」を弁(わきま)えぬ「左翼政治家」であることが知れる。

MAZEKOZE(まぜこぜ)という言葉は、実は混ぜご飯からきているんです。多様性やダイバーシティは、まだ少し敷居が高いので、身近な言葉にしました。混ぜご飯って、それぞれの食材の良さを引き立たせる工夫がされていて、それを最後にさっくり混ぜるとおいしいんです。決して「ごちゃまぜ」ではない。それぞれの良さを生かし、混ぜることでさらに良くなる」(東)

 要は、「共産主義社会」と言うと受け入れられないからオブラートに包んでいるということだ。

「多様性社会というとミックスジュースを思う方も多いですね。なんでもかんでも入れて、1つにする。そこから外れると、「和を乱す」、「秩序が壊れる」と。では、「和」って何でしょう。「秩序」って何でしょう。みなが同じ方向を向くことが、和とか秩序なら、すべての人にとって居心地のいい社会とは言えない。自由に、自分らしく、あちこちを向いている。それでも、尊重し合って、支え合って、それが多様性社会。まさに、個が生かされるフルーツポンチです。

今回のプログラムで伝えたいのも、まさにいろいろな人がまぜこぜに暮らしています、生きていますということ。共生社会を目指そうとか、多様性を実現しようとか言うけれど、もうすでにあるんです。普段は会わない人たちだけど、ちゃんとそこに生きている。それを可視化したいと思ったんです」(東)

 「17条憲法」以来「和を以て貴しとなす」としてきた日本の文化伝統を自分の価値観だけで否定する。個人に留まるのであれば仕方ないが、東京五輪という大きな場でこのような価値観を発信しようというのであるからとんでもない。

「何年か後、できるだけ早いときに振り返った時、東京2020大会があったから多様性と調和が当たり前に社会に受け入れられた、東京2020大会がきっかけだったね、と言われるようになればいいなと思います」(橋本)

 東京五輪はこのような「共産主義者」によって先導されているのである。

「すべての人がイコール、対等になる。人権を考えるチャンスです。そんな共生社会、多様性社会になればと思います」(東)

 左翼夢想家の言いたい放題、やりたい放題の観がここにある。