保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

「赤木ファイル」開示について(2) ~彼方を立てれば此方が立たず~

《なぜ改ざんは行われたのか。当時の安倍晋三首相や妻昭恵氏の影響はなかったのか。国側は再調査し真相を明らかにすべきである。

 国有地が8億円余り値引きされ、森友学園に売却されたことが2017年2月、発覚した。開校予定の小学校名誉校長に昭恵氏が一時就任していたことから国会は紛糾。安倍氏は「私や妻が関わっていれば、首相も国会議員も辞める」と明言した。

 佐川氏は売買契約や改ざんに、政治家や官邸、昭恵氏の指示や関与はなかったと国会で答弁した。前後して理財局主導で、決裁文書から昭恵氏や政治家に関する記述を削除するなどの改ざんが行われた。

 改ざんを強いられた赤木さんは18年3月、自殺する》(6月24日付南日本新聞社説)

 安倍前首相が改竄の指示を出したと仄(ほの)めかす書き振りである。

 もういい加減にした方が良い。安倍氏がすべての黒幕であるかのような陰謀論をいつまでも唱え続けるようでは「アジビラ」と変わらない。問題発覚時ならそのような疑惑を投げ掛けることも有り得ようが、これだけ時間が経って証拠が出て来ないのであれば、報道に携わる者の矜持(きょうじ)としても、難癖を付け続けるのは止めるべきだ。

《まず押さえておきたいのは、赤木氏がこう明確に記していることである。

「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」

 国会やマスコミはこの点に関して、延々と売却に際して森友学園側への配慮や当時の安倍晋三政権への忖度があったと追及してきたが、赤木氏自身がそれを否定している。この言葉からは併せて、赤木氏が国有地の売却価格の減額自体に特に問題はないと考えたこともうかがえる》(阿比留瑠比【極言御免】「財務省文書改竄 忖度説の決壊」:6月24日付産經新聞5面)

 が、次のように書くと現場は厚遇しなかったとしても、財務省は厚遇すべく動いたかのように聞こえてしまう。

《赤木さんが備忘録として残した文書「本省の対応」には、森友学園を厚遇したと受け取られる恐れがある部分を削除するとの財務省方針が明記されていた。これに対し「厚遇した事実はない」と現場が反対した経緯も記されていた》(6月23日付毎日新聞社説)

 が、このような思わせぶりの記事を書いたことによって、<8億円の値引き>は上から指示されて厚遇したわけではないということが明るみになってしまった。図らずも壮大な陰謀論の出発点を自ら否定してしまったのである。【続】