保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

安倍政治を振り返る(3) ~倫理観無きマスコミ~

《忘れてはならないことがある。安倍晋三首相にまつわる複数の疑惑だ。うやむやのままに放置すれば、社会を支える倫理観が損なわれかねない。

(中略)

「モリ・カケ・サクラ」。妻が名誉校長に就いていた森友学園への国有地売却問題、「腹心の友」が理事長を務める加計学園獣医学部新設問題、公的行事に後援者らを多数招待していた「桜を見る会」問題がそれらである。いずれも「身内」の優遇で、国政の私物化が疑われた案件だ》(9月7日付東京新聞社説)

 これらの疑惑は明らかに無理筋である。無理を承知でさも大問題であるかのように煽ったのが野党とマスコミであった。このような野党とマスコミの不遜な態度を許すことの方がはるかに社会の倫理観を損なうものであろう。

 森友学園への国有地売却問題は、土地そのものが地中にゴミが埋まっている瑕疵(かし)物件であったから値引きが生じたのであって、昭恵夫人が名誉校長に就いていたから「忖度」して値引きしたわけではない。

 加計学園の問題は、日本獣医学会が西日本における大学の獣医学部設置を抑制することで利権をほしいままにしていたのを国家戦略特区を用いて風穴を開けようとしたもので、このことは故・加戸守行・前愛媛県知事が繰り返し証言してきたことである。

 「桜を見る会」は、そもそも国会で議論をするような話ではなく、こんなことで国政を停滞させたことを野党もマスコミも恥ずべきことである。打倒安倍政権であれば何でもありのような考え方こそが反倫理的だと言わざるを得ない。

《前代未聞ともいえる公文書の隠蔽(いんぺい)や改ざん、廃棄である。森友問題では、改ざんを強いられた財務省近畿財務局の職員が自殺した》(同)

 単にマスコミが知らなかっただけではないのか。それを<前代未聞>などと煽り立てたことが、むしろ職員を死に追いやったのではなかったか。本来は死ぬような話ではなかった。にもかかわらず、これをマスコミが針小棒大の大事件に仕立て上げてしまったために、職員は居場所を失ってしまったのである

《事実より、為政者とその周囲にとって都合のよい物語が優先されるようになった。この時点で政治は国民全体のものではなくなった》(同)

 これはそっくり東京社説子にお返ししたい。事実を報道することより、安倍政権批判が優先されるようになった。この時点でマスコミは国民が必要とするものではなくなったのである。

 野党やマスコミは自分たちの使命を何と心得ておいでなのだろうか。もしもそれが打倒安倍政権だったというのなら、政権交代と共にマスコミも退場してもらいたいものである。