保守論客の独り言

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夫婦別姓について(2) ~福島党首の支離滅裂~

3月3日の参院予算委員会で、社民党福島瑞穂党首が丸川珠代男女共同参画担当相に対し、選択的夫婦別姓に反対する趣旨の文書に署名した理由を繰り返し問い、

《明言を避けた丸川氏に対して「男女共同参画担当として不適格だ」と断じた》(産経ニュース2021.3.4 17:20)

 仲間内からも見放され、国会議員が一人しかいなくなってしまった政党の党首にそこまで言われる筋合いはない。

 自民党伊吹文明衆院議長は4日の二階派会合で

「大臣というポストに就いたら、自分の主義主張を貫き通すことはできない。大臣が国会の場で(主義主張を)明らかにしたら、夫婦別姓の議論に大変な影響を与えるだろうという配慮がある」(同)

と述べたが、こんな当たり前のことを確認しなければならないとは情けなくなってくる。

《福島氏は予算委の中で、丸川氏が旧姓を通称使用していることに触れ、「家族の一体感はないのか」と指摘。これに伊吹氏は「支離滅裂な批判だ。通称『丸川』を使ってうまくいっているなら別姓にする必要がない」と述べた》(同)

 そもそも福島党首は東大卒、弁護士という肩書に大きな疑問符が付くほど日本語が怪しい。日本語が怪しければ、当然のこととして思考も怪しくなる。http://netgeek.biz/archives/114983

 伊吹氏は冷静に言う。

「家族をどう考えるかという、その人の基本的な価値観だ。反対意見を認めないといけないと同時に、賛成意見に反対の人たちが頭ごなしに間違っていると言ってもいけない」(同)

― 〇 ―

夫婦別姓を禁じる現行の制度は、憲法24条に反し、立法裁量の限界を超えていないか」が最高裁で問われたことがある(平成27年12月16日)。

第24条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

 判決文は、

《婚姻に伴い夫婦が同一の氏を称する夫婦同氏制は、旧民法(昭和22年法律第222号による改正前の明治31年法律第9号)の施行された明治31年に我が国の法制度として採用され、我が国の社会に定着してきたものである。前記のとおり、氏は、家族の呼称としての意義があるところ、現行の民法の下においても、家族は社会の自然かつ基礎的な集団単位と捉えられ、その呼称を一つに定めることには合理性が認められる》

としたが、至極妥当な判断であろうと思われる。

 問題は、婚姻を巡る現在の社会規範や秩序を崩してまで、韓国のような「夫婦別姓」制度を取り入れるべきか否かということである。【続】