保守論客の独り言

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5年が経った日韓慰安婦合意について(2) ~安倍首相のお詫びと反省の誤り~

《当時の安倍首相は、元慰安婦に「心からおわびと反省の気持ち」を表明した。韓国で設立された元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出するなど、日本側は誠実に合意を実行に移してきた。

 米国なども合意を高く評価し、元慰安婦の7割以上が財団からの現金支給を受け入れた。

 しかし、合意した朴槿恵前大統領に批判的な文政権は、「合意は被害者の考えを十分に反映していない」として財団を解散した。

 ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦を象徴する少女像についても、解決に努力するという責務を放棄したままだ》(12月29日付読売新聞社説)

 そもそも安倍晋三首相(当時)が<元慰安婦に「心からおわびと反省の気持ち」を表明した>のが間違いだったのである。慰安婦問題の根拠は「河野談話」にある。その「河野談話」を上書きし書き換えると言っていた安倍氏は首相復帰後「河野談話」を踏襲し「70年談話」を出した。これに輪を掛けたのが日韓慰安婦合意だった。

 慰安婦とは当時合法的であった「商業娼婦」のことであり十分な対価も得ていた。「強制連行」も朝鮮人の女衒(ぜげん)がやったことであって、一体安倍氏は何に対しお詫びし反省したのだろうか。お詫びし反省すれば日本の非を国際的に認めたことになってしまう。これは売国の所業である。

《日韓合意には「軍の関与」という誤解を生む表現などの問題もある。日本政府は歴史の歪曲(わいきょく)や事実に基づかない拡大解釈で日本の名誉が傷つけられないよう対外発信を強めるべきだ。「強制連行」という虚偽を広めた河野洋平官房長官談話の破棄も急務である》(12月28日付産經新聞主張)

 これも余程注意深い人でなければ知らないであろうが、日韓慰安婦合意は「河野談話」ですら認めていなかった「軍の関与」を認めてしまってもいる。安倍氏慰安婦問題において曖昧にされてきた点を韓国側に有利なようにこの合意で確定してしまったのである。

 「河野嘘談話」の破棄は必須である。が、日本の政治はそれをするには反日親韓議員が多すぎる。

《一方で、日本による植民地支配という負の歴史が投げ掛ける影は今も残る。貴重な外交成果を生かせなかった慰安婦合意の教訓にきちんと向き合い、今後の日本外交を考える材料とすべきだ》(12月28日付毎日新聞社説)

 日韓併合は<植民地支配という負の歴史>ではない。インフラが整備され、衛生状態が良くなり、農業生産も増え、教育も施された。約35年の併合期間に人口は2倍になった。が、折角の発展が朝鮮戦争の勃発によって破壊されてしまった。そのため日本の善政が見えなくなってしまったのである。

 <慰安婦合意の教訓>とは何か。言うまでもなく、韓国は「敵」だと認識すること以外にない。【了】