保守論客の独り言

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COP25について ~温暖化対策という政治ショー~

《第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)が2日、スペインの首都マドリードで開幕した。

(中略)

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は2日の開幕式典で演説。「私たちは危険な地球規模の加熱を抑え込むための岐路に立っている」とし、「一つの道は降伏だ。惑星が燃えているのに直面せず事なきを得ようとした世代として本当に記憶されたいのか」などと訴えた。その上で「世界的な気温上昇を1・5度までに抑えるためには、2050年までに二酸化炭素の実質排出ゼロを達成しなければならない」と呼びかけた》(122日付朝日新聞社説)

 出来るはずのない<二酸化炭素の実質排出ゼロ>を口にすること自体、相当胡散臭い会議であることが分かる。要は、綺麗事を言ってみんなで「恍惚感」に浸る、そういう集会である。

 温室効果ガスによる地球温暖化は「仮説」に過ぎない。二酸化炭素が地球を覆って「温室」のようになって地球の気温が上昇するというのは相当怪しい「仮説」である。

 おそらく実態は、化石燃料を燃やすことで二酸化炭素と熱が生じ、地球の温度が上昇するのと二酸化炭素濃度が上昇することに一定の相関関係が見られるということに過ぎないのではないか。

《パリ協定は、気温上昇を産業革命前より2度未満、できれば1・5度に抑えることを目指す。

 だが、報告書は、現状では今世紀末に最大3・9度上昇すると推計した。1・5度に抑えるには、年平均1・5%程度増えてきた排出量を、最初の10年で毎年7・6%ずつ減らす必要があるという。

 しかも、国連の気候変動に関する政府間パネルIPCC)は昨年、1・5度を達成してもなお、異常気象の広範な影響が避けられないと警鐘を鳴らした。

 温室効果ガス削減を先延ばしにする猶予がないことは、これらの研究成果から明らかだ》(122日付北海道新聞社説)

 IPCCが言っていることは科学的と言うよりもむしろ政治的である。これまでも地球は温暖と寒冷を繰り返しており、このまま気温が上昇し続けるという根拠がどこにあるのか。また、地球の気温は独り地球内だけの話ではなく、太陽活動の影響もあるとされるが、それがIPCC報告では無視されている。宇宙物理学ではむしろ氷河期に入ることが懸念されている。

《日本は「30年度に13年度比マイナス26%」というCO2の排出削減目標を表明しているが、原発の再稼働が遅々として進まず、火力発電で穴埋めをしている現状のままでは達成不可能だ》(122日付産經新聞主張)

 私は二酸化炭素削減の流れで原発再稼働の必要を言うことに賛成できない。原発も立派な熱源であって、温暖化に寄与するからである。

《世界の要請に応え、先進国の一員としての責任を果たすには原発再稼働の円滑化が不可避である。安倍晋三政権の急務は、再稼働の遅れの原因の洗い出しだ。それなしには、26%削減さえ難しい。

 小泉進次郎環境相には、マドリードの国際舞台で低炭素社会の実現に果たす原発のプラス面について正面から論じてもらいたい》(同)

 やはり原発はその必要性から再稼働を言うべきであって、低炭素社会実現などと言って再稼働を目指すのは、怪しげな再稼働ともなりかねず私は反対である。