保守論客の独り言

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胡散臭い改憲論について(7)/14

《私が岸田文雄首相の憲法改正の思いを後押しするようなことをいうと、「岸田さんなんて信じられない」という声がある。でも、岸田さんは今までの総理総裁の中で安倍さんとともに何回も何回も「自分の任期で自分の手で憲法改正をやります」といった人だ》(2024年5月7日付産経新聞

 政治家が何度も繰り返しやると言っているというだけで信用するのは「初心(うぶ)」に過ぎる。憲法改正のためには、強い信念が必要だと思われるが、岸田氏にそれがあるとは思えない。自分が自民党の本流であるかのように振舞おうと憲法改正を口にしているだけなのではないか。「新しい資本主義」、「所得倍増計画」にしても、要は、耳触りが良いようなことを口にしただけで、そこに本気は皆目感じられない。

《岸田さんがもし憲法改正をやり遂げられず、次の首相が誰になるかを仮定する。石破茂河野太郎小泉進次郎上川陽子高市早苗─誰になるか分からないが、党内の支持を得て、党内をまとめて、憲法改正に突き進むことができる首相。いま言った人の中にいるだろうか。高市さんは、その気持ち十分だと思うが、高市さんがやり切れる保証もない。後の4人は憲法改正を私たちの思っている方向でないように考えているかもしれない。どの人を見ても、この人なら大丈夫という人がいない》(同)

 次期首相候補と比べれば、岸田氏の方がまだましということなのか。憲法改正とは、「ましの首相」がやれるようなことなのか。【続】