保守論客の独り言

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東京五輪に沸く日本人を批判する芥川賞作家・平野啓一郎氏(3) ~重症者数、死亡者数の方を見るべし~

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 が、感染者数が増える一方、重症者数、死亡者数は減っている。嘉悦大の高橋洋一教授は、7月30日付の自身のツイッターで、「図を作ったが。新規感染者数より、重症者数、死者数をみたほうがいい」と言う。

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 《新規感染者数が急増しているのに、重症者数が増えない理由は簡単で、2ヶ月前にも予想したとおり、ワクチンが順調に接種され、新規感染者のほとんどはリスクの低い若者で、リスクの高い高齢者はそれほど多くないからだ。

 ちなみに、東京都でみると、28日の新規感染者は3177人(移動平均では1954人)だが、そのうち60才以上は172人(移動平均では98人)で、1月の第3波の三分の一程度だ。

 重症者数や死者数が著しく多いと医療逼迫やひいては医療崩壊をもたらすので大変だが、ワクチン接種のおかげで、それらのリスクの高い高齢者の感染が抑えられているので、すぐには大事に至りにくいと、筆者は2ヶ月前から思っていた。それは今も同じだ。

 7月27日、東京都福祉保健局の吉村憲彦局長は、重症化のリスクの高い高齢者の割合は少なくなり、病床の確保も進んでいるとして、「年明けの第3波のときとは本質的に異なっているので、医療に与える圧迫は変わっている。いたずらに不安をあおることはしていただきたくない」と述べている》(「高橋洋一霞ヶ関ウォッチ」:J CASTニュース2021年07月29日15時36分)

 私個人はコロナウイルスが「弱毒化」したのではないかと思っている。ウイルスが生き残るためには、宿主に死なれては困る。よって、致死率が低く、感染力の高いウイルスへと変異していくのが自然だからである。

《「英国の状況を見ると、デルタ株はむしろ弱毒化しているのではないかと思う」 と、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授は言う。一つは、「味覚障害や嗅覚障害という症状が減り、普通の風邪のような症状が増えているといいます」

 事実、現地の研究者たちの調査でも、最も多い症状は頭痛で、のどの痛み、鼻水、発熱がそれに続き、咳は5番目。一方、嗅覚障害はトップテンにも入らないという》(デイリー新潮7/31() 5:56配信)

 勿論、高齢者のワクチン接種が奏功したという見方もできるだろう。はたまた、東京や大阪などでソフトバングが無料PCR検査を行っているため検査数が増え、結果として感染者数が増加しているのではないかとの話も聞かれるところである。

 いずれにせよ、感染者数の増加だけを見て大騒ぎするのはもうやめるべきではないだろうか。【了】