保守論客の独り言

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小泉環境相は「アホの子」なのか(1)  ~今度は使い捨てスプーンの有料化~

「木を見て森を見ず」という諺がある。小さなことに目を取られ、大局が見えていないという意味である。これを地で行くのが環境大臣小泉進次郎氏である。

 小泉環境相に見えているのは「エコ」だけである。だから、レジ袋の次は使い捨てスプーンを有料化しエコに励もうと言うのであろう。

小泉進次郎環境相が、昨年のレジ袋有料化に続き新たな施策を打ち出した。コンビニでもらえる使い捨てフォーク・スプーンの有料化だ。3月9日に閣議決定されたプラスチックごみのリサイクル強化や削減に向けた新法案についての会見で、進次郎氏は無料での配布をなくす見通しを示した上で、「自分でスプーンを持ち歩く人が増えていく。こうしたことでライフスタイルを変化させていきたい」》(NEWSポストセブン 3/23(火) 7:05配信)

と述べた。

 私には小泉環境相が空想の世界に生きる「アホの子」にしか見えない。実際に<使い捨てスプーン>投棄による環境汚染が深刻だというのなら<使い捨てスプーン>を標的にするのも分かるが、小泉環境相の頭の中に在るのは、<使い捨てスプーン>の消費量が減るのは「エコ」である、「エコ」は素晴らしい、それしかない。

 <使い捨てスプーン>を有料化すれば、<使い捨てスプーン>の消費量は下がるだろう。が、同時にパスタやプリンといった<使い捨てフォーク・スプーン>を使う商品の消費量も減る。店側にとっては迷惑な話でしかない。

 また、レジ袋有料化の際と同じように、「スプーンは有料ですがお付けしますか?」という確認作業が追加される。言う方も聞く方もうんざりだ。

 更に、衛生上の問題もある。長野保健医療大学看護学部の塚田ゆみ子・助教は指摘する。

「スプーンはお箸より舐めたりする分、口の中に入っている時間が長いので、清潔に使用する意識が大切。公衆衛生の面からはマイスプーンより使い捨てのほうがよいでしょう」(同)

 マイスプーンを持ち歩くライフスタイルがどれだけ「ダサい」かも小泉環境相には分からない。何であれ「変えることは良い事だ」と思っているとすればあまりにも「能天気」である。

 ネットでは、小泉環境相は、さながら「令和の徳川綱吉」と称されてもいる。

「レジ袋につづいてプラスプーン有料化のやつ。『え、よりによっていま政府がそれやる必要ある!?』というか、生類憐れみの令が発布された時の江戸の民の気持ちが少し分かった」(同)

 が、これは綱吉に失礼な気がする。<生類憐みの令>はやり過ぎだった。が、動物愛護という意味では、特に現代的価値観からすれば、評価されるべき点もあった。

 一方、<使い捨てスプーン>有料化は…【続】