案の定WHOも指針を転換した。
《WHO=世界保健機関は新型コロナウイルスの感染が広がる中、マスクの使用に関する指針の内容を更新し、一般向けのマスクを着けても感染を予防できる根拠はないと改めて指摘する一方で、自分が感染している場合に他の人にうつさないためには効果があるという見解を示しました》(NHK NEWS WEB 2020年4月8日 5時00分)
一体何周遅れの認識なのであろうか。マスクは「うつらない」ようにするためではなく「うつさない」ようにするものであるということは幾度となく日本のマスコミも取り上げてきたことである。
《安倍首相は、感染を防ぐ効果がほとんど期待できない布製マスクを、全世帯に2枚ずつ配布すると表明した。経費は数百億円という。救える命を救い、被害を最小限に抑えるために、いま、どこに、ヒトとモノを投入すべきか。優先順位を間違えずに施策を進めねばならない》(4月4日付朝日新聞社説)
さて、朝日新聞はこのように布製マスクを否定するのかと思いきや、高額布製マスクを販売している。
ということは、「アベノマスク」に大事な顧客を持っていかれたのを逆恨みして、安倍首相の政策を否定しているということなのか。
《新型コロナウイルスの感染拡大につれ、デマや誤った情報が社会に混乱を引き起こしている。トイレットペーパーやティッシュペーパーなどが、各地の店頭で品切れとなったのがその典型だ。
「中国から輸入されなくなる」「マスクと原料が同じ」といった、根拠のない噂(うわさ)がSNSなどで広がった。実際は、ほとんどが国産で、在庫も十分ある。しかし、デマかもしれないとわかっていても、現実に品薄となれば、買いだめに走る消費者心理も無理はない。
社会不安は、小さな発火点から、瞬く間に全国に広がることもある。飛び交う情報をうのみにせず、根拠は何か、発信源は確かか、真偽を見極め、冷静な対応を心がけたい》(3月8日付朝日新聞社説)
布マスクは有効でないのか。だったらどうして布マスクを販売するのか。
不自然に情報を歪め続けた結果、自分が何を言ってきたのか分からなくなってしまっているのであろう。
そもそも<デマ>を流し続けてきた張本人が、どうして<デマ>に注意するように言うのか考えてみるに、世の中<デマ>だらけになってしまっては、<デマ>が無効化されてしまうからに違いない。<デマ>が有効であるのは、全体の情報に一定の信憑性があるときである。
<デマ>だらけのマスコミの<デマ>は無効なのである。【了】