保守論客の独り言

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蓮舫女史「まっとうな政治はボトムアップ」について

立憲民主党蓮舫副代表が15日、ツイッターに新規投稿。香港政府が同日、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の立法会(議会)での審議延期を発表したニュースを引用し、「まっとうな政治はボトムアップです」とツイートした》(デイリー 6/15() 19:24配信)

 真っ当な政治がボトムアップなはずがない。それなら国会議員は「御用聞き」にしかならない。

 蓮舫女史は、日本が間接民主制を敷いているということの意味が分かっていない。

 古代アテナイのように規模が小さければ直接民主制を敷くことも可能かもしれないが、現代日本のように規模が大きく、かつ、物事が複雑多岐にわたるような場合、直接民主制が機能するわけがない。知識も経験も情報もない人間が安易に政治に口を挟むのは控えるべきである。

 間接民主制とは、選挙によって自分たちの代表を選び、彼らに時間や情報を集中し、問題に対処しようとする方式である。一般市民は一つに選挙によって自分たちの代表を選ぶことにおいて政治に参画する。選挙によって候補者が自分たちの代表に相応しいかどうかを判断する。そこで問われるのは、政治における具体的施策ではなく思想、信条である。

 年頭会見で枝野代表は、

《今年春に行われる統一地方選挙では、ボトムアップの政治をつくる草の根の仲間を増やしていく「ボトムアップの春」を、さらに夏に行われる参院選挙では、立憲主義をもう一度しっかりと鍛え直す「立憲の夏」を実現していくべく、新しく加わった仲間も含めて全力で取り組んでいくと決意を述べました》(201914日付立憲民主党HP

 こんなことしか言えないから立憲民主党は駄目のである。知識も経験も情報もない「ボトム」の人間と同じことしか言えない幼稚な政治家集団、それが立憲民主党である、などと言えば発狂する人もいるであろうが、私にはそうとしか思えない。

「民の声が届きました!まっとうな政治を実現するのは、トップダウンではなくボトムアップです!」(デイリー、同)

蓮舫女史は言う。が、国会で議論し決められたことが国民に下ろされるのが間接民主制というものであれば、日本の政治はトップダウンにしかならない。

 ただし、日本の政治には「民の声」が大いに反映されていると言っても過言ではない。それは「世論」という存在である。

 日本の政治は「世論調査」なるものによって絶え間なく国民の判断を仰いている。世論調査を無視して政治が行えない以上、日本の政治はトップダウンボトムアップの往復運動の上に成り立っていることは明らかである。

 このことが分からずに「民の声だ」「ボトムアップだ」などと言って間接民主制における国民の代表としての自分の仕事をせず、ただ国民に媚(こ)び、煽っているだけだから蓮舫女史たちは駄目なのである。