保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

教育

「トロッコ問題」で不安を感じる子供たち(1) ~あまりにも「ひ弱」な子供たち~

《山口県岩国市立東小と東中で、「多数の犠牲を防ぐためには1人が死んでもいいのか」を問う思考実験「トロッコ問題」を資料にした授業があり、児童の保護者から「授業に不安を感じている」との指摘を受けて、両校の校長が授業内容を確認していなかったとして…

大学入試英語改革について(2) ~公平、公正さが担保できない新制度~

《入試改革の眼目の一つは、ペーパー試験偏重の「一発勝負・1点刻み」からの脱却だった。受験機会が多く、6段階で評価する英語民間試験は、その方向に沿う》(8月17日付読売新聞社説) 「一発勝負・1点刻み」がそんなに悪いことなのだろうか。そんなこと…

大学入試英語改革について(1) ~異常事態が放置される異常事態~

《今の高2生から新たに始まる大学入学共通テストに、英語の民間試験が導入されることをめぐり、全国高校長協会が「不安の解消」を申し入れた。 大学入試センターが認定した6団体7種の民間試験のうち、どれを受けるかを高校生自らが決める。来年4~12月…

崩れ行く日本の教育(3) ~沈みゆく泥船~

《新学習指導要領は「主体的・対話的で深い学び」を掲げ、知識を活用した課題解決や新しい価値を見いだす能力の育成を重視している》(3月28日付京都新聞社説) 「主体的で深い学び」などと出来もしない空言を掲げ、これに合わせて教育を振り回すようなこと…

崩れ行く日本の教育(2) ~的外れな教育改革~

《「ゆとり」批判に懲りて、教科書は検定のたびに厚くなってきた。今回もページ数は平均10%増えた。教員の世代交代を受け、経験が浅くても教えやすいように、授業のヒントを豊富に盛り込んだのも一因だ》(3月28日付朝日新聞社説) 「ゆとり教育」の反動…

崩れ行く日本の教育(1) ~教育を弄ぶ文科省は解体すべし~

《全国の小学校で2020年度から使われる教科書の検定結果を文部科学省が公表した。 学校で教える内容を決めている学習指導要領が20年度から全面的に新しくなるのに対応した。 5、6年生で学ぶ英語の教科書が新たに合格し、6年の理科のすべての教科書…

児童虐待防止について(2) ~社会の教育力を高めよ~

《親による子への体罰禁止を法律に明記することになったのは前進と言える。しかし虐待防止に不可欠な児童相談所の体制強化にはなお課題も多い。 子どもの命を守るために何が必要か。国会で議論を深め、今後の取り組みに生かさねばならない》(3月20日付朝日…

児童虐待防止について(1) ~「児童虐待の根絶」という空理空論~

安倍晋三首相は、1月28日の施政方針演説で次のように述べた。 子供たちの命を守るのは、私たち大人全員の責任です。 あのような悲劇を二度と繰り返してはなりません。何よりも子供たちの命を守ることを最優先に、児童相談所の体制を抜本的に拡充し、自治体の…

大津いじめ自殺判決について(3) ~家族は自殺を抑止する~

自殺には社会的要因も大きく関わっていると考えられる。社会学者エミール・デュルケームは 《家族は、自殺の強力な予防剤であるが、家族がさらに強固に構成されていればいるほど、いっそうよく自殺を抑止することができる》(デュルケーム『自殺論』:『世界…

大津いじめ自殺判決について(1) ~過てる処方箋~

《大津市立中の男子生徒が11年に自殺した事件で、大津地裁はいじめが原因と認め、加害側の元同級生2人に計3700万円の賠償を命じた。市はすでに責任を認め、亡くなった生徒の両親と和解している》(2月22日付朝日新聞社説) が、私が疑問に思うのは、…