保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

シナはシナ(1/3)「シナ」は差別用語ではない

《中国・深圳(シンセン)で日本人学校に通う10歳の男児が刃物で襲われ死亡した事件に絡み、登山家の野口健さん(50)のSNS発信が物議を醸(かも)している。

 事件は18日、男児が保護者と登校中に男に腹部を刺され、19日に死亡した。中国の当局は、容疑者を拘束して取り調べているが、動機は明らかにされていない。事件が起きた18日は満州事変の発端となった「柳条湖事件」発生日で、中国国内では関連行事の開催で反日感情が高まっていた。

 野口さんは19日、自身のX(旧ツイッター)でこの事件に言及。「またしても日本人の子どもが狙われてしまった。シナの大使を国外追放すべき(注:原文のまま)」「最も弱い子供を狙うとは。これが連中の本性なのだろうし、それを押さえつける事が出来ない中国政府。もはや邦人を速やかに中国から引き上げさせた方がいい」などと投稿した》(中日スポーツ 2024年9月21日(土)14:18配信)

 この「シナ」という表現が槍玉に上がったのであるが、先に歴史認識の間違いを正しておこう。

 柳条湖のある満洲は、万里の長城の外にあることからも分かるように、もともと「シナ」のものではない。今では「シナ」のものであるかのように涼しい顔をしているが、満洲は「シナ」によって侵略され現在に至っているだけである。言い換えれば、「シナ」は、現在進行形で満洲を侵略し続けているのである。因(ちな)みにチベットも新疆ウイグルも台湾も同様である。だから、そもそも「柳条湖事件」がどうのこうのと言うこと自体が烏滸(おこ)がましいのだ。

 「柳条湖事件」の評価自体はここでは省く。詳細は、近々拙ブログにて検証することとしたい(「続・大東亜戦争肯定論を考える(仮)」)。

《しかし、この「シナ」という表現が波紋を広げることに。

「なんでわざわざシナって言うかね」

野口健さん『シナ』とか平気で使うのマジドン引きするわ」

石原慎太郎以来だな」

「『シナ』という差別用語を平気で持ち出し、しかも中国との断絶を煽る。男児刺殺は許せない事件だが、国レベルの断絶へ拡大解釈するのは突飛」

などと批判が殺到する事態となった。

 日本大百科全書によると「支那ということばに蔑視の意味はないが、日本人が使用すると蔑称的性格をもち、また中国人も侮蔑感を強くもつため、第二次大戦後は使用を避ける人が多くなっている」とある》(同)

 今や、「シナ」という言葉が差別語であると誰も疑わなくなってしまった。が、これは英語Chinaの日本語読みである。「シナ」が差別語であると言うのなら、Chinaも差別語である。ドイツ語China(ヒーナ)、フランス語Chine(シーヌ)、スペイン語China(チナ)なども同様である。(参照:拙ブログ:違和感を覚える沖縄「土人」発言(3) ~「シナ」は差別用語ではない~)【続】