保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

胡散臭い改憲論について(5)

櫻井よしこ女史は言う。

《(3日に改憲派集会の)「公開憲法フォーラム」が開かれ、私は主催者の1人。(会場となった)永田町に多くの人が全国から集まった。会場の向かい側に何十人もの人が旗を立てていた。よくよく耳を澄ますと、私の名前が出てくる。「櫻井よしこは保守を装う亡国反日の輩だ」ということを大きな声で拡声器で話しているわけだ。(彼ら彼女らも)憲法改正を目指している。同じ方向を向いている私のことを「反日で亡国」というのはどういうことなのか。さっぱり論旨が分からない。

 本当に完璧な憲法改正を求めているのだと思う。思いは皆さん同じですよね。もう何十年ぶりに進駐軍から与えられた憲法を改正するのだから。根本からわが国の憲法を改正して、美しい日本の国柄を体現するような憲法をつくりたいと思うのは私も全く同じだ。けれども憲法改正には国会議員の3分の2の賛成を経て、発議して国民投票にかける。3分の2を得るためには、色々な所で妥協しなければならない》(2024年5月7日付産経新聞

 国民のほとんどが憲法改正の必要を感じていないのに、改憲を唱えても無意味である。現憲法に問題がないわけではない、否、大いに問題があるということを知らしめることが先である。同時に、現憲法が素晴らしいという明らかに公平さを欠く教育も改めねばならない。【続】