保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

立憲民主・本多議員の「14歳と同意性交」発言について(1) ~弱者保護と自由~

立憲民主党は2日、性犯罪に関する勉強会を国会内で開催しました。桃山商事の清田隆之さんから「世界で進む『性的同意』の議論。俺たちは男はその意味を理解できているのか」と題する講演を聞いた後、意見交換しました。(中略)

 清田さんは、日本の刑法で定められている「性的同意年齢」、すなわち性行為をするか否かを自ら判断できる年齢の下限を13歳と規定していることについて、例えを用いて警鐘を鳴らしました。「13歳の女子が大人の男性に迫られ、同意のないまま性交をしてしまったとしても、暴力や脅迫の存在や、最後まで激しく抵抗した事実を自ら立証できない限り、相手男性を罪に問えないことになる」と述べました。

 2017年、110年ぶりに刑法が改正された際「性的同意年齢」の引き上げも議論されたが、法務省や国会での議論の末に見送られたと日本の議論の経過を報告しました。その一方、世界各国で「性的同意年齢」が引き上げられていると紹介しました。「性的同意」が人権の問題と指摘する清田さんは、「すべての人間は不可侵な存在で、自己決定権を有する。恋愛や性行為は互いの境界線を融解する性格を持つ。さらに恋愛関係にはさまざまな要素が関係してくる。支配や暴力といった人権侵害のリスクと紙一重でもある。性行為中にあっても言葉で意思や反応を逐一確認していくことが大事。はたして13歳にそういった判断が可能なのか」と疑問を呈し、「不同意性交等罪」の成立、「性的同意年齢」の引き上げの必要性を訴えました》(2021年6月2日付立憲民主党HP)

 「弱者」に寄り添う立憲民主党らしい話である。が、そうは問屋が卸さなかった。

《刑法で性行為が一律禁止される男女の年齢を現行の「13歳未満」から引き上げることを議論する立憲民主党の「性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム(WT)」で、出席議員が成人と中学生の性行為を肯定する発言を繰り返していたことがわかった。WTは7日、中学生以下との性行為の禁止を求める報告書をまとめる予定だったが、見送った》(朝日新聞デジタル2021年6月7日21時14分)

 出席議員から様々な発言があった(WTの中間報告から抜粋)。

「家庭環境に問題を抱える中学生が、成人との関係に居場所を求めて性行為に応じる実態がある。社会的な保護が必要だ」

「成人男性と女子中学生の間には対等性がない。女子中学生は自ら避妊具を買う経済力もなく、妊娠するリスクだけを負うことになる」

「恋愛だと思わされることを背景とした性搾取が実態だ。被害を未然に防ぐためにも恋愛関係を例外とせず一律に成人と中学生との性 行為を罰するべきだ」

「中学生と成人の間にも真剣な恋愛があり、被害と言えない場合もある」

「中学生から成人を口説いて恋愛関係になり、性行為に至る場合もある」

「成人男性と女子中学生の恋愛関係における性行為まで罰するのは一足飛びだ」(同)

 弱者足る中学生を守ろうとする会合に横やりを入れようとする人間が現れる。「玉石混交」の立憲民主党らしいと言えばらしいところではある。【続】