保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

「産業遺産情報センター」の展示に「いちゃもん」をつける朝日新聞(1)

《5年前に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」に関する展示をめぐり、日本と韓国の間で摩擦がおきている。戦時中の徴用工の説明について、日本側が十分な対応をしていないからだ》(7月9日付朝日新聞社説)

 日韓で様々な軋轢(あつれき)があるが、この展示は日韓で問題化してはいない。例によって韓国側が独り熱くなっているだけである。

 「徴用工」も韓国側が使っている用語である。徴用工には強制的に日本に連れて来られたという意味合いを含めて用いられていると考えられるので史実にそぐわない。多くは韓国人自らが望んだ「募集工」である。

 韓国側がこの用語を使うのはまだしも、日本の新聞がわざわざこの言葉を使うのも疑問だ。朝日新聞は朝鮮日本新聞の略で、「あさひ」ではなく「ちょうにち」と読むのが正しいのではないか、と思わず言いたくなる。

《登録時、日本政府の代表は世界遺産委員会で「意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者らがいた」と言明した。その上で施設の設置など「犠牲者を記憶にとどめるための適切な措置」をとる方針を示した》(同)

 これも韓国側の言い分である。

《ことし東京都内の国有地で開館した「産業遺産情報センター」がそれに当たるが、展示の一部に韓国側が反発している。

 登録時の日本代表の発言や、徴用に至る制度的な経緯などはパネルで示されているが、問題とされるのは当時についての証言を紹介する部分だ。

 軍艦島と呼ばれる長崎県端島にあった炭鉱の元住民らが、朝鮮半島出身者への差別などなかった、と語るインタビューが流されている》(同)

 これに対し史実などお構いなしの韓国側が反発するのは半ば恒例行事である。

《韓国と日本の64の市民団体が、最近東京で開館した産業遺産情報センターに対し、「強制労働否定の展示を中止せよ」という内容の共同声明を発表した。日本からは平和・宗教・歴史問題など49の団体が参加した》(ハンギョレ新聞 登録:2020-07-17 00:46 修正:2020-07-17 09:04)

 韓国の団体が15であるのに対し、日本の団体が49もあるのが異様である。おそらく韓国だけでは自信がないのか迫力が足りないと思っているのだろう。日本の団体と共同で、「数の力」を借り反発しているところが韓国らしいと言えば韓国らしい。

 が、例によって抗議はただの「否定」である。元住民の証言を否定するだけで、強制労働させられた朝鮮人の証言は出てこない。どちらの証言が正しいのかという話ではなく、ただ元住民の証言を否定するだけである。従軍慰安婦問題と同様である。韓国側が自ら提示した証拠はなく、ただ日本の親韓派の発言を利用し、反韓派の発言に反発する、

《韓日の市民団体は声明で、「産業遺産情報センターの展示は強制労働の歴史を否定するもの」だとし、「そのような行為は世界の人民の知的精神的連帯を進めることによる平和の形成というユネスコの精神に真っ向から対立するもの」だと批判した》(同)【続】