保守論客の独り言

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「シナ人権侵害」非難決議見送りについて(4) ~獅子身中の虫~

日本維新の会、国民民主党立憲民主党や自民の外交部会などが了承手続きを終えたが、公明の同意が得られず、採決見送りとなった。国会決議は全会一致とする慣例を盾に取った判断といえる》(6月17日付産經新聞主張)

 ここまで露骨にシナを擁護しようとする公明党は日本の政治にとって「ガン」だと言っていいだろう。が、創価学会票頼みで議席を獲得してきた自民党公明党との連立を解消することは難しいに違いない。だとすれば、日本の政治はずっとシナに忖度(そんたく)し続けることになる。

公明党北側一雄中央幹事会長は17日の記者会見で、中国を念頭に置いた新疆ウイグル自治区などでの人権侵害を非難する決議案の通常国会での採択が見送られたことについて、「自民党がまず党内で一致しないといけないが、最終的にそこまで至らなかった」と語った。中国との関係を重視する公明党が採択に慎重だったとの見方に関しては「決議を止めた話は全くない」と強調した》(時事ドットコムニュース2021年06月17日16時32分)

 公明党だけが駄々を捏ねているのであれば、それこそ覚悟を決めて連立解消すれば済む話であるが、北側氏の言う通り、問題はむしろ自民党内にあるのではないかということである。

自民党関係者と支持者らは「公明党が潰した」という。しかし、ほぼすべての事情を知る筆者はそうは思わない。政界きっての「親中派」とされる自民党二階俊博幹事長と、その「懐刀」と言われる林幹雄幹事長代理は結局、「対中非難決議」の文案に「承認」のサインをしなかったという。ミャンマーの国軍を非難する決議にはすんなりサインをしたにもかかわらずだ》(【有本香の以読制毒】:zakzak 2021.6.18)

 親中派のドン・二階氏が自民党幹事長である限り、非難決議が通るはずがない。

菅義偉首相は先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席し、ウイグルの人権や香港の高度な自治を認めるよう中国に求めた首脳声明を出したばかりだ。菅首相は同行記者団に「自由、人権、法の支配について中国もしっかり保障すべきだ。(中国に)言うべき点はきちんと主張し、付き合っていきたい」と語っていた》(同、産經主張)

 一党独裁の現体制がシナで続く限り、自由だの人権だのといったことが保障されるはずがないではないか。<法の支配>という言葉も決め台詞のように使われるが、国際社会には<法の支配>と言えるような「コモン・ロー」はない。また、シナに限定しても、易姓革命を繰り返してきたシナに「自生的秩序」があるのかも疑わしい。菅首相はどこまで<法の支配>が分かった上でこの言葉を使っておられるのだろうか。【了】