保守論客の独り言

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「#検察庁法改正案に抗議します」と呟く流行り病(3) ~産經・田北女史の解説~

産經新聞 月刊『正論』編集長・田北真樹子女史は、次のように解説する。

「芸能人の皆さんがこういう風に発言するのは私はまったく否定しないんですけど、何に皆さん否定するのか分かった上でやられるべきだと思うんですね。で、この方々が果たして一つ分かっているのかなと思うのが、実は今回出された法案ってこれなんですね。こんな分厚いんですよ。まあ勿論、これ色々ほかの国家公務員法、国家公務員についての定年の延長とかもあるので、各省庁に関係して33本ぐらい出てるやつです。そのうちの1つが検察庁法の改正なんですよね。

今ほら、人生百年とかいうやつで民間企業も定年が伸びているというのもあって、それに伴って定年も段階的に引き上げましょうと、いうのが柱の1つとか。あと役職定年制の導入と。ここらへんちょっと何かテクニカルな話であれなんですけども、いずれにせよ主眼がトータルとして国家公務員の定年を延長していろいろ待遇とかそれを見直しましょうという話。

で、いずれにせよこれの施行日っていうのがですね、令和4年4月1日なんですよ。今令和2年ですね。なので、この法律が通ったことによってそれに該当するものの施行が令和4年4月1日。で、これに反対している人達が一体何に反対しているのか不明なんですけれども、おそらく朝日とかそういうのに踊らされている人達は黒川検事長の任期延長を許せないとか何かそこらへんで何かごっちゃになってる、じゃないのかなと。

まったくわかってない人は三権分立が何か侵されているとか言うけど、検察庁って行政機関の一部じゃないですか。なんであれが。国家公務員なんですよ。なので、何かみんなちょっと不思議なことを言ってるんだなあという気がするんですけど。

いずれにせよ、黒川さんの人事の話については、これ月刊『正論』の先月号なんですけど、5月号で政治部のデスクの水内君って私の後輩の記者がですね、「黒川検事長人事の真相」ていうのを書いたんですよ。全然もっともっと話題になって欲しかったとこなんですけど。要するに水内記者はですね、これ野党とか朝日が言っているような官邸が自分たちが検察庁をうまく使えるように黒川さんの人事を決めたみたいなことを言っているけど、これはちょっと無理筋だったという結論を言ってるんですね。

そもそも発端はですね、これ須田慎一郎さんがいろんなところで一番最初に言われたと思うんですけど、今の検事総長の稲田さんがですね、結局居座ったわけですよ。それによってほかの人事構想が停滞しちゃったというあおりを受けているのがまず1つ。

本来ならば稲田さんは今64、検事総長だけは65まで今でも出来るので、まだ任期はあるんですけれども、稲田さんが早い段階で勇退しますよということを言っていれば、今話題になっている黒川さんとあと黒川さんのライバルだと言われている林さんって今名古屋の特捜部のトップですかね、が、上に行く道はあったんですよね。

ただ何て言うかな、これねその黒川さんに関してはよく理解されてないって感じすんですけども、IR問題、捜査ね、で、IRもそうだし河井克行、案里夫妻のウグイス嬢にお金配ったっていうやつ、ちょっと高額のお金払ったっていう話もそうですけど、あれも確かこの人指揮してんじゃなかったかな、少なくともIRは東京高検の検事長だったときに自主的にそれを指揮したと。

秋元さんに関しても逮捕したんだけども、その後どうなったいかんなという気はするんだが、そんなに官邸にとって都合の良いことをやっているって、そういうのは思えないんですよね。どっちかっていうと政権にしてみれば林さんの方が御しやすいっていう声もあるんですって」​(5月11日『虎ノ門ニュース』38分過ぎから)【続】