保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

ナイナイ岡村の風俗発言について(1) ~現実と綺麗事~

423日放送の『ナインティナイン岡村隆史オールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、岡村隆史新型コロナウイルス感染拡大で風俗通いを自粛していることを語った》(FLASH 4/26() 6:31配信「岡村隆史、風俗を自粛『神様は乗り越えられない試練は作らない』」)

リスナーから、

「コロナの影響で、今後しばらくは風俗に行けない?」(同)

と問われたナイナイ岡村は、

「今は辛抱。『神様は人間が乗り越えられない試練は作らない』って言うてはりますから。ここは絶対、乗り切れるはずなんです」(同)

と返し、さらに持論を展開した。

「コロナが収束したら、もう絶対面白いことあるんです」

「収束したら、なかなかのかわいい人が短期間ですけれども、お嬢(風俗嬢)やります」

「短期間でお金を稼がないと苦しいですから。3カ月の間、集中的にかわいい子がそういうところでパッと働いてパッとやめます」

「『え? こんな子入ってた?』っていう子たちが絶対入ってきますから。だから、今、我慢しましょう。我慢して、風俗に行くお金を貯めておき、仕事ない人も切り詰めて切り詰めて、その3カ月のために頑張って、今、歯を食いしばって踏ん張りましょう」(同)

 これらの岡村発言に対しNPO法人ほっとプラス理事の藤田孝典・聖学院大学心理福祉学部客員准教授は、

《心の底から嫌悪感を生じる発言》(YAHOOニュース4/26() 13:50:藤田孝典「岡村隆史『お金を稼がないと苦しい女性が風俗にくることは楽しみ』異常な発言で撤回すべきではないか」)

だと非難する。

《岡村は新型コロナウイルスの影響で仕事もなくなり、女性が貧困に陥り、性を商品化して売らなければならないことを「コロナが収束したら絶対面白いことある」と表現する。

また岡村は「短期間でお金を稼がないと苦しいですから」と女性の困窮状態を想像し、性の商品化を歓迎する。

そして「集中的にかわいい子がそういうところでパッと働いてパッとやめます」と性を仕方なく売らなければならない女性が短期間で稼いで辞めていくことも嬉しそうに予想する》(同)

 私もこのようなことをラジオの電波に乗せて語ることが品位に欠けるとは思う。が、ナイナイ岡村の言っていることは「現実」であって、女性に風俗を強制強要しているわけでもないし、リスナーを反社会活動に煽っているわけでもない。

 かつて「援助交際」が問題となった頃、テレビ討論番組『朝まで生テレビ』で、女子高生たちに、J・S・ミル『自由論』よろしく、他者(ひと)に迷惑を掛けてないのにどうして駄目なのかと問われ、大人たちが閉口してしまったことが思い起こされる。

 風俗嬢の事情も、必ずしも<性を仕方なく売らなければならない>といった悲愴なものだけではなくもっと「自由」なもののようにも思われるのである。【続】