保守論客の独り言

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立憲民主党に政権構想を迫る読売新聞の愚

読売新聞が立憲民主党に<説得力ある政権構想を示せ>と迫る社説を掲げたのには正直驚いた。政権を取る気のない、否、その能力のない政党に政権構想を示せと言うのは悪い冗談でしかないだろう。

立憲民主党が党大会を開いた。枝野代表は「野党の連携で問題点をあぶり出し、世論と繋(つな)がれば安倍政権を追いつめられる」と述べた。

 2020年の活動方針は「全ての取り組みを政権交代の準備につなげる」と掲げた》(217日付読売新聞社説)

 「森友・加計・桜」と散々国会を弄(もてあそ)んだ「ゴミ政党」が、急に政権交代を目指し舵を切ったからといって支持者が増える筈がないだろう。余りにも国民を舐め過ぎている。

《内閣の政治姿勢や行政運営の問題点を指摘し、改善を促すのは、野党の役目の一つではある。

 だが、政府批判に終始するばかりで、政策を掲げて実現を目指すという本来の役割を疎(おろそ)かにするのであれば、本末転倒だ》(同)

 果たして「森友・加計・桜」は<問題点を指摘し、改善を促す>ようなものだったのか。ただの難癖付けではなかったか。読売社説子の目には厚手の鱗(うろこ)が張り付いていないか。

《野党が建設的な対案を掲げ、政府に論戦を挑むことで、政治に緊張感が生まれる。野党第1党である立民党は、その責任を自覚しなければならない》(同)

 そんなことが出来るのであればとっくの昔にやっているだろう。難癖付けに終始してきた立憲民主党に対案を作る能力があるとはとても思われない。

 政治に緊張感を持たせるのであれば、自民党を割ればよい。自民党左派も随分おかしなことを言っているようだが、立憲民主党などよりはるかに健全な野党と成り得るに違いない。

《国政を担う意思を示しながら、詳細な外交の指針や、安全保障政策を明示していないのは、理解に苦しむ。内政、外交全般にわたる構想を取りまとめるべきだ》(同)

 理解に苦しむのは読売新聞の方だ。<外交の指針や、安全保障政策を明示していない>のは、その能力がないからである。それが解らない読売社説子はどうかしている。

《野党第1党の役割は、国会を中心に行政監視機能を発揮するとともに、政府と与党が政権運営に行き詰まったら、いつでも政権を担える準備を整えておくことだ》(222日付西日本新聞社説)

 だからこそ、自民党を割って政権交代の受け皿を作るべきなのである。

枝野幸男代表が結党時に掲げ、綱領の1項目に記した「草の根からの民主主義」は、どこまで浸透しているのか。この間の党の歩みを総点検し、地道な取り組みを強化するほかあるまい》(217日付朝日新聞社説)

 <草>は草でもそれは日本に愛着のない「根無し草」(デラシネ)ではないのか。「根無し草からの民主主義」で政権交代が図れるわけがない。