保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

元日社説読み比べ(5) ~読売新聞は左翼紙だ~

習近平国家主席の来日は、日中の対話を深める好機である。「互恵関係」とは、中国を批判しない、という意味ではない。問題があれば、率直にただせばよい》(読売新聞)

 読売新聞も親シナということなのであろう。香港の問題が大きく報じられ、チベット、新疆ウイグルなどの現在進行形の「侵略国家」のトップを国賓として招くというのは安倍政権もシナに絡(から)めとられてしまっているからであろう。

 読売社説子は<問題があれば、率直にただせばよい>と言う。が、国家元首国賓として招いておいて耳に痛い話が出来る筈がないではないか。出来ないと思いながらこのようなことを言っているのであれば卑劣であるし、出来ると思っているのであれば非常識の誹(そし)りは免(まぬか)れまい。

《日本は急速な人口減少と高齢化が進む。老若男女問わず、働く意欲のある人ができるだけ長く働ける社会は、活力の礎となろう。官民挙げて創出すべきだ。

 経済や社会を支える働き手が増えれば、介護が必要な一人暮らしの高齢者といった真に困窮する人を支援する力も増す。老後や生活への不安を和らげていきたい。

 社会保障というセーフティーネット(安全網)は、あらゆる人が能力を発揮し、思い切って自己実現に挑戦できる、自由な社会を支えるためにある。

 「年金、医療、介護」にとどまらず、多くの人に「働く機会」を保障する政策をもっと重視すべきだ。子育てと仕事の両立、就職難に見舞われた世代の再挑戦、高齢者の就労などを、きめ細かく支援しなくてはならない》(同)

 読売社説子は日本を北欧のような「福祉国家」にしたいということなのであろうか。物も言い様ではあるが、<老若男女問わず、働く意欲のある人ができるだけ長く働ける社会>とは、要は「老いも若きも、男も女も、出来るだけ長く働け」ということに相違ない。人手不足を補おうと女性や高齢者にも働いてもらおうということである。

 共産主義社会ならそれでいいのであろう。が、私の考え方は少し異なる。女性には女性、高齢者は高齢者本来の仕事がある。ここで重要なのは家庭であり、地域社会である。日本の文化伝統を維持ためには、家庭や地域社会といった「中間社会」の存在が欠かせない。が、みんな働けでは家庭や地域社会を守る人達がいなくなってしまう。

《国の財政は厳しい。債務残高は積み上がっている》(同)

 これは「嘘」。複式簿記でみれば、日本の財政は健全である。

《民間企業には460兆円の内部留保がある。このうち現・預金が220兆円、5年間で50兆円も増えた。余剰資金を成長への投資に振り向けたい》(同)

 まともな「未来図」もないのに、どうして<余剰資金を成長への投資に振り向け>られるのか。国家としての展望を描くことが先だ。

《家計が保有する現・預金は986兆円。株式などを含む金融資産全体では1864兆円ある。この「眠れる資金」を掘り起こして政策に活用できないか。重要な検討課題だ。社会保障や福祉、少子化対策に役立てたい》(同)

 これもよく「安物の経済学者」が言うことであるが、これからの社会保障や福祉をどうするのかを考えるのが先である。お金を先に出させれば、浪費されてしまうだけだ。少子化対策も、もしそれが子供を増やすための対策というのなら無駄金になるだけだろう。

 政策を立案する前に、お金集めだけを考えるというのは不道徳ではないか。【続】