保守論客の独り言

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米朝会談不調の影を落とす3・1文大統領演説(1) ~醜い「事大主義」~

《日本統治に抵抗して1919年3月1日に朝鮮半島で始まった「3・1独立運動」から100年を迎えた。

 記念演説で、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は「過去は変えられないが未来は変えられる」と未来志向の日韓関係を強調した。歴史問題は間接的に言及するにとどめ、朝鮮半島の平和のため日本との協力を強化する考えを明らかにした。

 1年前の演説で、慰安婦問題について「加害者である日本政府が『終わった』と述べてはならない」と非難したのとは対照的である》(32日付毎日新聞社説)

 「3・1独立運動」100年の節目に<未来志向の日韓関係>など矛盾も甚だしい。が、矛盾してでも日韓関係を改善させなければならない事情が韓国にはあった。勿論それは2度目の米朝会談が不首尾に終わったということである。

 韓国は、おそらく米朝会談の成功を当て込んで、これまで日本に対して強硬的な態度をとり続けてきたのだろう。が、その当ては外れた。このような状況では南北朝鮮の緊張が再度高まりかねない。そうなれば日本の支援が不可欠である。

《元徴用工への賠償命令判決や慰安婦問題、韓国艦艇のレーダー照射問題などで国民感情は悪化している。さらに対日批判を強める懸念があったが、関係改善に向けた意欲をにじませたことを評価したい》(同)

 立場が強くなれば反日に傾き、弱くなれば親日に傾くような国をよく<評価>など出来るものだ。毎日社説子はどういう思考回路をしているのだろうか。

《また、文氏はかつて日本統治に協力した「親日派清算」を掲げるのは民主的な国づくりのためで、「隣国との外交で摩擦の要因を作ろうというのではない」と理解を求めた》(同)

 目的は、言うまでもなく、<民主的な国>ではなく<親北的な国>だった。が、米朝会談の不調和で北朝鮮との関係が不透明となりこのように「言い訳」がましいことを口にしているのだと思われるのだから、信用できる訳がない。

 強い国に「おべっか」を使い続けてきた「事大主義」こそ韓国の歴史であり、それが今回も如実に表れている。

《1919年は、年初に第一次世界大戦終結に向けたパリ講和会議が始まった年だった。3・1独立運動は、それに先立って米国のウィルソン大統領が民族自決の原則を掲げたことに触発された。

 欧州では国際協調の流れが生まれ始めていたのに、日本は後発の帝国主義国家として潮流を読み誤った》(同)

 が、事実は正反対であり、むしろ韓国独立のお膳立てをし続けたのは日本であった。【続】