一燈照隅(池内昭夫の日記)

~天邪鬼(あまのじゃく)の独り言~

池内昭夫の公式ホームページ

アメーバブログ:池内の読書録

■三木清『人生論ノート』論  5/2(1)「100分de名著」の偏見  5/8(2)幸福論を抹殺したカント  5/15(3)哲学書だからこそ難しい  5/22(4)偏見による幸福と成功の誤読  5/29(5)真の幸福と神  6/5(6)虚栄と虚無   6/15(7)神の怒を思へ! NEW

IPCC地球温暖化報告書を無批判に報告するマスコミ(2)~地球温暖化「狂騒曲」~

《命にかかわるこの夏の猛暑、近海で発達しながら次々に列島を駆け抜ける強い台風…。日本こそ、温暖化の影響に対して「脆弱」な国なのだ。

 気象庁の検討会も、この夏の記録的な豪雨と猛暑の背景に「地球温暖化に伴う気温上昇と水蒸気量の増加があった」と断じている》(10月13日付東京新聞社説)

 猛暑も猛烈な台風も地球温暖化による気温の上昇よりも、日本近海の海水温が高かったことの方が問題であったと考えられる。が、どうして海水温が高かったのかは分からない。地球温暖化によって日本近海の海水温が高まったということが言えない以上、<日本こそ、温暖化の影響に対して「脆弱」な国>などと言うことは出来ない。

 気象庁HPには「7月中旬以降の記録的な高温」について次のように記されている。

《7月中旬以降は北・東・西日本では気温がかなり高くなり、東日本の月平均気温は7月として1946年の統計開始以来第1位となりました。この7月中旬以降の記録的な高温は、太平洋高気圧と上層のチベット高気圧がともに日本付近に張り出し続けたことが要因です。これは、上層の亜熱帯ジェット気流が、強弱を繰り返しつつ、北に大きく蛇行し続けたことと、フィリピン付近の積雲対流活動が平年より活発だったことが影響しました。

 さらに、地球温暖化を反映した気温の長期的な上昇傾向に加え、今春以降持続的に、北半球中緯度域で対流圏の気温が全体的に顕著に高いことも、記録的な高温に影響しました。この一因として、北半球熱帯付近の海面水温が平年より高く、積雲対流活動が北半球側で平年より活発だったことが挙げられます》

 この夏の記録的な豪雨と猛暑の背景に、東京新聞社説子が言うように、<地球温暖化に伴う気温上昇と水蒸気量の増加があった>などとは断じて断じていない。今夏の豪雨や猛暑は地球温暖化で説明できる範囲をはるかに越えたものであったのであるから当然である。

化石燃料から再生可能エネルギーへの大転換によって二酸化炭素(CO2)の排出量を減らす。植林によりCO2を吸収する。CO2を回収して貯留する技術を実用化する。やるべきことはたくさんある》(10月11日付朝日新聞社説)

 再生可能エネルギーは少なくとも現段階においては主電源となれるようなものではない。蓄電池の問題もある。太陽光発電パネルを設置するために山を切り開いたことが水害の一因となったのではないかという話もある。台風では都市部のパネルが吹き飛ばされ凶器と化した。そのような中、<再生可能エネルギーへの大転換>などと脳天気に言えるのは摩訶不思議である。

<植林によりCO2を吸収する。CO2を回収して貯留する技術を実用化する>という話も、温室効果仮説が正しいことが前提であるが、正しくなければ無意味である。そもそも木は枯れればCO2を排出するのだから、植林によってどれだけCO2が吸収されるのかも甚(はなは)だ疑問でしかない。【了】