一燈照隅(池内昭夫の日記)

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沖縄県知事選結果について(1)~必要なのは基地撤廃の青写真だ~

10月1日付各紙社説は、沖縄県知事選を取り上げた。

沖縄県知事選は共産、社民両党や労組などでつくる「オール沖縄」が推し、米軍普天間飛行場辺野古移設に反対する玉城(たまき)デニー衆院議員が、自民、公明両党などが推した佐喜真淳(さきま・あつし)前宜野湾(ぎのわん)市長を破って当選した》(産經新聞主張)

 このような書き方は、沖縄には「左巻き」の人達が多いように思わせる印象操作のようで私は好まない。確かに国政は自民、公明の連立与党が議員数の3分の2を占め圧倒しているが、地方は沖縄に限らず日本全国どこでもそのような構図になってはいない。特に、沖縄の場合、基地問題という特殊な問題を抱えているのであるから、<社民両党や労組など>の左寄りの人たちが推す玉城氏が勝ったとて、それが即、思想的に偏っているということにはならないし、そう感じる必要もない。

辺野古移設は日米両政府が交わした重い約束事だ。抑止力維持の観点からも見直せない。

 米軍基地を国内のどこに置くかという判断は、国の専権事項である安全保障政策に属する。憲法地方自治体の長に、安保政策や外交上の約束を覆す権限を与えていない》(同)

 この問題はひとえに日本が米国に、特に安全保障の点において、「隷従」していることからくる。つまり、米国の意向に日本は逆らえないということである。辺野古移設は<日米両政府が交わした重い約束事>などというのは臍で茶を沸かすような話でしかない。

 が、米国を怒らせて日米安保が解消されるようなことになってしまってはならないという現実的な問題もある。私は、将来的に、基地を提供する代わりに日本を守ってもらうなどという卑屈な体制は改め、自分の国は自分で守る、そのことによって米軍には撤退してもらうという見通しを立てることが必要であり、それが政府側にないのが最大の問題ではないかと思っている。

《知事選に基地移設の是非を決める役割があると考えること自体が誤っている》(同)

と主張子は言うが、果たしてそうだろうか。

《日米両政府が普天間基地の返還で合意して22年になる。いまさら白紙に戻して、改めて移設先を探すのは現実的ではない。他方、基地はつくればよいというものではない。米軍将兵にも生活があり、地元住民の協力なしには円滑な運用は難しい。

 このふたつを両立させるには、国が今後、沖縄の基地負担を劇的に改善すると確約し、途中経過として辺野古移設だけはお願いしたいというしかない》(日本経済新聞社説)

 無理矢理移転しても、そのことで基地と住民との関係が悪化すれば元も子もない。住民が納得する形で解決すべき問題なのである。

 私は、必要なのは基地負担に対する見返りの「お金」ではなく、基地撤廃の「青写真」であり、その具体的手順を示すことであろうと思っている。それは勝手に日本が言えることではない。そのことをしっかりと米国と協議することが必要なのである。【続】