一燈照隅(池内昭夫の日記)

~天邪鬼(あまのじゃく)の独り言~

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慰安婦問題は日本政府自ら蒔いた種(1)

《国連の人種差別撤廃委員会は30日、日本に対する報告書を発表し、慰安婦問題をめぐって日本政府に「被害者中心のアプローチによる恒久的な解決」を勧告した。2015年の日韓合意で「最終的かつ不可逆的解決」を確認したという日本政府の主張は受入れなかった》(8月30日付産経デジタル

 誤った対応が問題をさらに拗(こじ)らせ泥沼化しているというのが私の印象である。

 吉田清治慰安婦狩り証言に端を発し、朝日新聞をはじめとする大々的なキャンペーンによって世界的問題となった「従軍慰安婦」の問題。その大元の吉田証言が嘘であったことを朝日新聞も認めたにも関わらず、「慰安婦」問題は未だになくならない。それもそのはず、「河野談話」は未だ撤回されず、日韓慰安婦合意において日本は10億円もの金を拠出することにしたのであるから、日本は自らの悪事を認めていると世界が受け取るのも無理はないのである。

 今回の国連人種差別撤廃委員会の勧告に対する反論にしても、<2015年の日韓合意で「最終的かつ不可逆的解決」を確認した>ではないかという或る意味「開き直り」でしかなく、このような力なき反論ではこの問題を押し返すことは出来ないに違いない。案の定、

《報告書は日本政府に対し、「恒久的な解決」には、韓国だけでなく「すべての国籍」の慰安婦も含め、日本が女性に対する人権侵害の責任を受入れるよう勧告した》(同)

 が、この問題の根本はやっていないことをやったと認めてしまっていることにある。当時合法であった「売春婦」は存在した。が、日本の官憲による朝鮮人女性の「強制連行」などなく、ましてや「性奴隷」などという話もでっち上げでしかない。

 最大の汚点は「河野談話」であるが、安倍晋三首相は当初「河野談話」を撤回すると言っていたはずなのに、撤回どころか3年前の日韓合意によって、むしろやってもいない日本の悪事を認めてしまった。これでは何を言っても無駄である。

 本来やっていないことはやっていないとはっきり主張すべきなのに、どういうわけかやっていないと主張する政治家は出てこない。今のような状況では慰安婦問題に反論でもしようものなら、反人道的な人間だと袋叩きにあうのが落ちであるから、ここは臥薪嘗胆(がしんしょうたん)、反論の機会をうかがっているとも考えられる。が、そんな弱腰ではいつまでたっても反論の機会はおそらくないし、ますますこの問題は「事実」として世界的に認知されてしまうに違いない。

 ことほど左様に、日本はこの情報戦に明らかに敗北してしまっているのである。(続)