保守論客の独り言

社会の様々な問題に保守の視点で斬り込みます

アサヒ芸能:「文科省調査官」に“北朝鮮工作員”が紛れ込んでいた!(2) ~赤く染まる文科省~

歴史教科書に従軍慰安婦南京大虐殺といった記述が復活したことについて、公安関係者は次のように言ったという。

「こうした記述を認めた調査官の中に『北朝鮮のスパイリスト』に掲載された人物がいるとなると、検定が公正なものであったのかどうか、いきなり疑わしくなる。いや、むしろ日本を貶めるような意図が働いたのではないかとみるのが妥当と言うべきだろう。そういった情報工作をするのがスパイなのだから」(Asagei Biz 2020年7月26日 18:00)

 成程、調査官にスパイが紛れ込んでいれば公正な検定は期待できない。が、スパイが紛れ込んでいようがいまいが、教科書に従軍慰安婦南京大虐殺なる「嘘」が記載されることなど有り得ない。

 ここでまず先に問われるのは、文科省従軍慰安婦南京大虐殺についてどのような定見を持っているのかということである。従軍慰安婦南京大虐殺が嘘か真か、そして教科書に記載していいのかいけないのかを判断するのは文科省であって調査官ではない。

 勿論、真偽が定かでない内容もあるだろう。そういった場合はどういう記述なら認められるのか、その大略なり大枠を文科省が事前に示しておく必要がある。

 逆に言えば、文科省従軍慰安婦南京大虐殺を教科書に記述することは構わないという立場だということになる。かつても記述してきたのであるから、外野が騒がない限り記述したいということなのであろう。つまり、文科省中韓の情報戦の片棒を担いでいるということに他ならない。

《それにしても不可解な点がある。いったいX氏はどのようにして、教科書調査官の座を射止めたのか。誰がどんな審査をして選抜したというのか》(同)

と記事は訝(いぶか)る。が、赤く染まった文科省X氏が入り込むことなど御茶の子さいさいであろう。むしろ不可解なのは、政治にせよ経済にせよ日本全体が情報戦にさらされていることに記者が呑気(のんき)にも気付いていないことの方であろう。

「Xは日本に帰国後、別の工作員グループに所属し、活動しているとみられている。そのグループは、かつてはオウム事件などに関与し、日本転覆を図ったことがある。現在は沖縄の基地問題などに関わる一方、各省庁にネットワークを築くなどしている。今回の件は、文部科学省内のネットワークが動いたとみられており、Xはその実行者役だ。目的は日本の負の歴史、植民地や戦地での蛮行などを子供たちに刷り込むようなことを通じて反日思想へといざなおうとすること。Xがやっているのは、まさにそうした情報工作だと・・・・」(同)

 が、情報戦とは本来もっと隠然としたものであろう。こんなあからさまな活動は今回のようにすぐに問題化し抑え込まれてしまう。知らず識らずのうちに赤く染められている、それが本当の情報操作というものではないか。【了】

アサヒ芸能:「文科省調査官」に“北朝鮮工作員”が紛れ込んでいた!(1) ~スパイでなく共産主義者~

これが「アサヒ芸能」というゴシップ誌の特ダネ記事だったから驚きである。

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  何となく「世論誘導」のような気がしないでもないので、少し眉に唾を付けて見る必要もあるだろうが、取り敢えずこの記事を復習(さら)えておこう。

《韓国は自由北韓運動連合のビラまきを抑制すべく、南北交流協力法などに違反した容疑で、同団体の強制捜査に乗り出したのである。韓国政府の情報機関・国家情報院の関係者が声を潜めて明かす。

「捜索で押収したものの中から『北朝鮮のスパイリスト』とみられるものが出てきました。中身は学識者や文化人、実業家などとして一般人に紛れて活動している、いわゆる『アンダーカバー(身分を仮装した工作員)』のリスト。それぞれの活動を調べてみると、慰安婦問題や徴用工問題などをこじらせ、日韓を分断させるよう世論を導く工作や、例えば太陽政策など韓国世論を対北朝鮮融和に向けさせる工作、あるいは脱北者支援をやめさせる工作といったものに関わってきたことがわかったのです」》(Asagei Biz 2020年7月26日)

 そういう<工作員>がいることは分かる。が、本物の<工作員>はこんな簡単に身バレするようなことをするだろうか。

《衝撃の「スパイリスト」に登場するX氏は、筑波大学を卒業後、同大学助手を経て、韓国・霊山大学の講師に就任。この時、韓国内で活動する北朝鮮工作員に「スカウト」されたという。その後、X氏は日本に戻り、都内の大学の講師に。中国流の共産主義毛沢東思想を称揚する著作も出版している。公安関係者は、

「調べてみると、Xが文部科学省の教科書調査官として、来年度から中学校で使われる歴史教科書の検定に関わっていたことが判明した。保守的な教科書とされる『新しい歴史教科書をつくる会』の『新しい歴史教科書』(自由社)が不合格とされて同会が反発を強め、Xを含む教科書調査官を厳しく批判している折、到底、看過できないものだ」》(同)

 これだけ明らかな経歴をもって活動しているなら、<工作員>というよりもモノホンの「共産主義者」である。

 共産主義者を、ただ共産主義を信奉する者と安(やす)んじてはならない。おそらく彼らは「共産主義革命」を諦めてはいない。彼らは、共産主義実現のためには「暴力」を使うことも已む無しとする考え方の持ち主であることを忘れてはならない。

 問題はこの共産主義者をどうして文科省が教科書調査官としていたのかということである。これでは日本の教科書を共産主義に基づいて検査していることになってしまう。

 つまり、文科省には共産主義思想が深く入り込んでいるということだ。否、事は一省庁の問題ではない。政治全体、日本全体の問題である。【続】

令和3年度中学歴史教科書に見られる南京事件の扱いについて(2) ~矛盾する「マギー証言」~

南京事件の証人として、東京裁判で、日本軍による殺人、強姦、略奪事件について、被害者からの直接聴取、自ら行った被害調査などを基に証言を行った人物にジョン・マギー牧師(John Gillespie Magee)がいる。マギー牧師は次のように日記に書いている。

Sunday --- Dec.19

The horror of the last week is beyond anything I have ever experienced. I never dreamed that the Japanese soldiers were such savages. It has been a week of murder and rape, worse, I imagine, than has happened for a very long time unless the massacre of the Armenians by the Turks was comparable. They not only killed every prisoner they could find but also a vast number of ordinary citizens of all ages. Many of them were shot down like the hunting of rabbits in the streets. There are dead bodies all over the city from the south city to Hsiakwan.

Just day before yesterday we saw a poor wretch killed very near the house where we are living. So many of the Chinese are timid and when challenged foolishly start to run. This is what happened to that man. The actual killing we did not see as it took place just around the corner of a bamboo fence from where we could see. Cola went there later and said the man had been shot twice in the head. These two Jap. soldiers were no more concerned than if they had been killing a rat and never stopped smoking cigarettes and talking and laughing.

―Zhang Kaiyuan, Eyewitnesses to Massacre: American Missionaries Bear Witness to Japanese Atrocities in Nanjing、p. 171

12月19日(日)

先週の恐怖は、私が経験したことがないものだ。私は、日本兵がこれほど残忍だとは夢にも思わなかった。想像するに、トルコ人によるアルメニア人の虐殺が比較され得るのを除けば、とても長い間これまで起ったものよりもひどい殺人とレイプの1週間だった。彼らは見付けられ得るすべての捕虜だけでなく膨大な数のあらゆる年齢の一般市民をも殺した。彼らの多くは通りでウサギ狩りのように射殺された。市の南部から下関まで、町が死体で覆われた。

一昨日、私たちが住んでいる家のとても近くで一人の気の毒な人が殺されたのを見た。シナ人のとても多くが臆病で誰何(すいか)されると愚かにも走り出すのだ。これがその人に起ったことだ。竹の囲いの角をすぐ廻った所で起ったので、我々が見ることの出来る所からは実際の殺害は見ていない(下線、池内)。コーラが後でそこに行って、その男は頭を二発撃たれていたと言った。この2人の日本兵は、ネズミを殺しているかのごとく意に介せず、ずっと煙草を吸い、喋り、笑っていた。

そのマギー牧師は、東京裁判において、ブルックス弁護人の反対尋問に次のように応えている。

ブルックス辨護人 「マギー證(証)人、ソレデハ只今ノ御話二ナツタ不法行爲者若(モ)シクハ殺人行爲ト云フモノノ現行犯ヲ、アナタ御自身畿ラ位御覧ニナリマシタカ

〇マギー證人 私ハ自分ノ證言ノ中デハツキリト申シテアルト思ヒマスガ、唯僅力一人ノ事件ダケハ自分デ目撃致シマシタ

渡部昇一『日本人の気概』(PHP)、p. 200)

 実際に見たのは1人だけとは拍子抜けもいいところである。否、先ほどの日記にはその1人さえも実際には目撃していないとある。

 一方、「南京大虐殺肯定派」は、マギー証言は信憑性が高いと言う。渡辺春巳・弁護士は言う。

日本兵が中国人を殺す瞬間を目撃したのは、1件であるが、マギーは中国人が路上を連行されていくところを目撃し、そのように運行されて行った市民が集団殺害されたのを、奇跡的に逃げ帰った知り合いの中国人から具体的に殺害の状況を聞き取り、かつ自分でそのような集団殺害の跡に数多くの死体が放置されていたのを目撃しているのである》(『南京大虐殺否定論 13のウソ』(柏書房)、p. 192)

 自分の日記に実際は目撃してないと書いているのに、どうしてマギー証言の信憑性が高いと言えるのだろうか。後段部分もただ「見ました」と言っているに過ぎない。

《たしかに殺害場面だけは伝聞であるが、証言内容が具体的であり、直接目撃している事実とも符合し、前後の事実の流れも自然であって、その信憑性は高い》(同)

 すべて主観の域を出ない。<集団殺害の跡に数多くの死体が放置されていた>にもかかわらず、南京攻略戦に同行していた日本のマスコミも文化人も何の声も挙げていない。

《南京攻略戦に同行取材した日本のメディアは、朝日、毎日以外にも報知新聞(現、読売新聞)、読売新聞、同盟通信(現、共同、時事)、新愛知新聞(現、中日)、福岡日々新聞(現、西日本)、都新聞(現、東京)、福島民報など全国の主要メディアも参加していた。その他、大宅壮一西條八十草野心平林芙美子石川達三小磯良平など、作家、詩人、評論家、画家も多数、南京に入城しているが、戦後、新聞労連の活動を熱心にしていた朝日と毎日の数名以外、南京で「虐殺」があったと語ったものはいない》(『南京の実相』(日新報道)、p. 42)【了】